Project/Area Number |
07J02034
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Meteorology/Physical oceanography/Hydrology
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Research Institution | Future University-Hakodate (2008) Hokkaido University (2007) |
Principal Investigator |
金森 晶作 Future University-Hakodate, システム情報科学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 雪氷コア / 氷コア / アイスコア / 山岳氷河 / 密度プロファイル / 古環境 / 氷河 |
Research Abstract |
1.雪氷コア解析 アラスカ,ランゲル山において2004年に掘削した深さ216mに相当する雪氷コアについて,深さ120mまで1mm分解能の詳細な密度測定及び層位の観察を行った。深さ120mでは密度は上載荷重による圧密により純氷の密度918kgm-3に近い880-900kgm-3に達したが,深さ方向に対しての密度の遷移的変動を検知することが出来た。また,年涵養量が大きく変動しないと仮定した上で,層位観察によって見つかった氷板を夏の示準層として数えると深さ120mは1971年に堆積した雪の層に相当する。昨年までの研究により,密度の遷移的変動は過去の降雪の堆積中断,および削剥の代替記録として解釈することが出来る。ラングル山における堆積のタイミングと,近隣の気象官署における降水イベントのタイミングはほぼ一致する。この同時性から,気象官署のデータを用い約30年間分のラングル山雪氷コアデータについて月分解能での時間軸を挿入する道筋をつけた。 2.水の安定同位体比とトリチウムプロファイルの季節性 既に密度解析により月スケールの年代軸を挿入していた1991年から2005年の降雪に相当するラングル山雪氷コアのデータについて,季節的に変動することがわかっている水の安定同位体比,トリチウムのプロファイルに対して月スケールの年代軸を適用した。その結果,水の安定同位体比の極大,極少となるタイミングは年によって大きく変動し必ずしも暦での季節を反映しないこと,トリチウムのプロファイルは毎年4-6月の間に極大期が現れることを明らかにした。また,月スケールでの涵養量データによる重み付けを行うと水の安定同位体比の変動は近隣の低地気象官署の気温の変動と高い相関を持つ。この知見は,雪氷コアから,大気の鉛直構造の情報を,過去にさかのぼり,今まで例のない時間分解能で復元出来ることを示したものである。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)