情報の伝達が集合レベルでのステレオタイプの維持に与える影響
Project/Area Number |
07J02051
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Social psychology
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Research Institution | Nagoya University (2008) Kobe University (2007) |
Principal Investigator |
菅 さやか Nagoya University, 環境学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ステレオタイプ / 言語表現 / コミュニケーション |
Research Abstract |
研究の目的は、ステレオタイプに関連する情報の記述に用いられる言語表現が、対人知覚に与える影響を検証することであった。また、言語表現が対人知覚に与える影響に関する文化差を検証することを研究の目的に加えた。実験計画法に基づいた質問紙調査の刺激文を作成するために、予備調査を実施した。日本人の大学生とアメリカ人の大学生に対し、いくつかの職業カテゴリー(例:政治家・看護師・消防士・教授・コンピュータープログラマーなど)のステレオタイプに一致する特徴と、ステレオタイプに反する特徴を自由に記述するよう求めた。その結果、4つのカテゴリーに対して、日米両方の文化において共通したステレオタイプが存在することが明らかになった。この結果をもとに、2つ目の予備調査を実施した。1つ目の予備調査で得られた回答より、各職業カテゴリーに対するステレオタイプに一致する特性とステレオタイプに反する特性を選出し、それらの特性から類推されるステレオタイプに一致する行動文とステレオタイプに反する行動文を用意した。そして、日米の大学生に対し、各行動文がどの程度ステレオタイプに一致するものであるかについて判断を求めた。その結果、日米両方の文化において、2つのカテゴリーに対して用意したステレオタイプに一致する行動文が、ステレオタイプに反する行動文に比べ、有意にステレオタイプ的な行動文であると判断された。この結果をもとに、本実験の刺激文を作成した。本実験の実験デザインは、2(文化:日本・アメリカ)×2(行動文の抽象度:具体(=行動文)・抽象(=特性文))×2(情報のステレオタイプ一致性:一致・不一致)の3要因参加者間計画であった。現時点で、アメリカでのデータ収集を終えている。日本語版の質問紙の作成まで完了している。本研究は、文化の中でステレオタイプが維持される過程を検証する重要な研究である。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)
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[Journal Article]2008
Author(s)
唐沢穣, 菅さやか
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Journal Title
益岡隆志(編)叙述類型論「対人認知の心理過程と言語表現」(pp. 139-160)(くろしお出版)
Pages: 139-160
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