Project/Area Number |
07J02287
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Global analysis
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
上原 崇人 Kyushu University, 大学院・数理学研究院, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2007 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2009: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 複素力学系 / 有理曲面 / 自己同型写像 / エントロピー / 複素曲面 / 双有理写像 / 双正則写像 / 不動点公式 / パンルヴェ方程式 |
Research Abstract |
本年度の主な成果は、エントロピーが正の有理曲面上の自己同型写像を構成したことである。エントロピーが正の自己同型写像を許容するコンパクトな複素曲面(2次元複素多様体)は、複素トーラス、K3曲面、エンリケス曲面、そして有理曲面のいずれかに分類されることがS.Cantat(1999)により示されている。このうち有理曲面上の自己同型写像の具体例については、最近になってカスプをもつ反標準曲線を保存する自己同型写像の例がいくつか構成された。しかし、これら自己同型写像はいずれも2次写像をブローアップで持ち上げることにより構成できるものであった。そこで本年度の研究では、射影平面上の3次曲線を保存する一般次数の双有理写像から、自己同型写像を構成した。 具体的には、軌道データと呼ばれる情報を導入するとともにそこから実現可能条件を記述して、もし軌道データがこの実現可能条件を満たすならば、軌道データに対応する自己同型写像が構成できることを示した。また、ほとんどすべての軌道データは実現可能条件を満たすことを示すとともに、今までに知られていない新しい自己同型写像の具体例を構成した。さらに、有理曲面上の自己同型写像のエントロピー全体の集合は、あるワイル群の元のスペクトル半径の対数の集合と一致することを示した。これは、これまでに得られている写像だけでは示されない結果であり、有理曲面上の自己同型写像が多く存在していることを示唆するものとなっている。
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Report
(3 results)
Research Products
(3 results)