砕波下の気固液混相乱流に対する統計的マクロモデルの開発
Project/Area Number |
07J02425
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
水工水理学
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
大塚 淳一 Hokkaido University, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 砕波 / 気泡 / 渦 / 底質輸送 / ガス交換 |
Research Abstract |
沿岸域に来襲する波浪の砕波は,連続する砕波ジェットの着水過程において波峰背後に三次元的大規模渦を生成し流体を顕著に乱流化するとともに大量の気泡を水中へと連行する.大規模渦のスケールは砕波帯における底質の輸送,拡散を定量化する上で重要なパラメータである一方,渦スケールの特定に必要な瞬時流速分布の計測手法は確立されていなかった.当研究では昨年度までに超音波放射軸上の瞬時流速プロファイルを計測可能なUltrasonic Velocity Profiler (UVP)を室内波浪実験に適用し,計測された砕波帯の波峰方向流速分布に対するWavelet波数スペクトル解析結果から渦スケールの定量化に成功している.当該年度は2つの異なるスケールの室内造波水路において同様の計測を行い,砕波帯に生成される渦のスケールが水路幅と水深の比に依存することを明らかにした.従来,砕波帯の底質輸送,拡散に関する室内実験では水路幅の影響は考慮されておらず,本結果はその必要性を示す極めて重要な知見であるといえる.一方,砕波に伴う水面の乱れと海中に混入する大量の気泡は大気-海洋間の気体輸送に対して重要な役割を担っており,海面を経由した海中のCO2濃度変化に大きく寄与することが指摘されている.当該年度は,炭酸ガスを充填した全面アクリル製の造波水路において2色Laser Induced Fluorescence(LIF)による画像計測を行い,砕波よる水面の乱れ,混入気泡の径,数および大規模渦のスケールが砕波帯のCO2平均輸送フラックスを見積もる上で重要なパラメータであることを明らかにした.従来,大気-海洋間のCO2交換は海上風のみをパラメータとしてモデル化されており,本結果は砕波の混相流学的発達機構を考慮した高精度ガス交換モデルを構築する上で必要不可欠な情報といえる.
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Report
(1 results)
Research Products
(14 results)