Project/Area Number |
07J02452
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Nanomaterials/Nanobioscience
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
冨岡 克広 Hokkaido University, 大学院・情報科学研究科, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2007 – 2009
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
|
Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | MBE、エピタキシャル / 量子細線 / 結晶成長 / 構造・機能材料 / ナノ材料 / 量子エレクトロニクス / 結晶工学 |
Research Abstract |
本研究の目的は、有機金属気相選択成長法(以下、MOVPE選択成長法)に筆者が考案した特殊な工程(以下、Re-growth法とする)を付与することで、半導体ナノワイヤの成長方向に半導体ヘテロ構造(縦型ヘテロ構造)を作製する手法の確立を行なうことである。本年度は、このRe-growth法を応用して、GaAs/InAs/GaAs量子井戸ナノワイヤの作製し、光学評価を行うことで、量子井戸構造の成長過程、光学物性を調べた。具体的には、GaAs(111)B基板上にMOVPE選択成長法により作製したGaAsナノワイヤに対して、Re-growth法によりInAs膜厚のことなる3種類のGaAs/InAs/GaAs量子井戸構造を作製し、顕微フォトルミネセンス法による評価を行なった。その結果、InAs量子井戸数に相当する半値幅の非常に狭い発光が観察された。次に、サイズ制御性を改善するため、Si基板上に作製したGaAsナノワイヤに対して、同様の量子井戸構造の作製を行なった。Si基板を用いたのは、マスク外周部にInAs供給原料が拡散するため、InAs量子井戸層の実効的な成長速度を減少し、膜厚の制御性を高めることができるためである。今回は膜厚の異なる4つのInAs層をGaAsナノワイヤ中に作製した。光学特性評価から、各InAs量子井戸に相当する発光ピークを観察することができ、1原子層以下の成長速度の制御を実現することができた。各層の発光スペクトルの励起強度依存性から、1原子層以下の膜厚をもつInAs層は励起子発光を示し、数原子層からなるInAsからは量子井戸構造的な振る舞いを示すことを明らかにした。この結果から、本法におけるInAsの量子井戸成長過程は、InAs二次元島から1原子層へと移行することが分かり、初期核形成から数原子層レベルの精密な膜厚制御を実現することができた。また、新たな技術展開として、Si基板上におけるIII-V族化合物半導体量子井戸ナノワイヤの集積技術を実現した。
|