ゼータ関数のq類似およびそれを基点とした特殊関数のq類似の研究
Project/Area Number |
07J02485
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Algebra
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Research Institution | Ehime University (2008) Kyushu University (2007) |
Principal Investigator |
山崎 義徳 Ehime University, 理工学研究科, 助教
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ゼータ関数 / 多重ゼータ・L関数 / q類似 / ラプラシアンの行列式 / 多重L値 |
Research Abstract |
1、ゼータ関数のq類似の研究 報告者は以前、Kaneko-Kurokawa-Wakayama(以下[KKW]と書く)によって導入されたqリーマンゼータ関数をバーンズ型に多重化し、その解析的性質について研究した。このq多重ゼータ関数から多重カンマ関数のq類似を構成すると、梯子関係式がウェイトに関して対称ではないなど、それが本来持つべき性質がうまく反映されない。そこで本年度は、この問題を解消すべく、上記q多重ゼータ関数を拡張(変形)し、それについての詳細な研究を行った。一方で、[KKW]のqゼータ関数をオイラー・ザギエ型に多重化し、二重の場合にメリン・バーンズ積分を用いてその有理型接続を与えた。これはMatsumotoによって得られた結果の類似である。しかしこの表示では古典極限がうまく計算できないなどの問題点も残り、上記有理型接続には更なる改良が必要であると考えられる。 2、対称関数を用いた(q)多重ゼータ値・L値の研究 昨年度に引き続き、"対称関数の特殊化"という観点から(q)多重ゼータ値・L値について研究した。まず上記オイラー・ザギエ型の(q)多重ゼータ値・L値については、インデックスがすべて等しい場合の値を組合せ論(分割)の言葉を用いて明示的に表した。この表示とこれまでに得られている結果とを合わせれば、ベルヌーイ数・オイラー数の間の非自明な関係式が得られる。これらの結果は論文にまとめて現在投稿中である。また、琉球大学の木本一史氏との共同研究では、非可換調和振動子に付随するスペクトルゼータ関数の特殊値を記述するある種の数列を"交代的多重ゼータ値の有限部分和"とみなし、その極限を上記手法を用いて明示的に計算した。この結果をまとめた論文はProceedings of the American Mathematical Societyから出版予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(14 results)