自己組織化ハニカム構造を利用した、透明性・高耐久性を持つ超撥水表面の作製
Project/Area Number |
07J02534
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Nanomaterials/Nanobioscience
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
児島 美季 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2007 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2009: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 自己組織化 / 多孔質構造 / ナノ構造 / マイクロ構造 / ボトムアップ |
Research Abstract |
本研究では、光架橋性樹脂を用いてナノサイズの孔径を持つハニカム構造を作製することにより、高耐久性・透明性・超撥水性を持つフィルムを作製することを目的としている。 これまでの研究で、両親媒性高分子がハニカムフィルムの空孔の周囲に局在化していることを直接観察により明らかにした。これは、両親媒性高分子が鋳型水滴と高分子溶液の界面に濃縮し、鋳型水滴を保護して融合を防いでいるという形成プロセスの仮定に一致した。このことから、両親媒性高分子の親水-疎水バランスが、ハニカムフィルムの形成能に影響を与えることが予想される。そこで、親水-疎水バランスを制御した両親媒性高分子を合成し、ハニカムフィルムを作製した。水-高分子溶液の界面張力を指標としたところ、10~18mN/mのときに均一な孔径を持つハニカムフィルムが形成することがわかった。また、ハニカムフィルムの空孔の周囲に両親媒性高分子が濃縮していることから、両親媒性高分子の化学的性質がハニカムフィルムの水濡れ性に代表されるような表面の物性に影響を与えることが予想される。そこで外部刺激に応答して親水-疎水バランスが変化する両親媒性高分子を合成し、両親媒性高分子の物性がそのハニカムフィルムの表面物性へ与える影響について調べた。フォトクロミック化合物であるスピロピラン部位を持つ両親媒性高分子を合成した。この両親媒性高分子を用いてハニカムフィルムを作製した。スピロピランはUV光照射により双性イオンを持つメロシアニンに異性化する。そこで、UV光照射前後でハニカムフィルムの水濡れ性を比較したところ、大きな差がみられなかった。一方、ハニカムフィルムをクロロホルムの蒸気にさらしたところ、UV光が照射されていないスピロピラン部分と、UV光を照射されたメロシアニン部分は、溶解度の差が生じ、パターニングできることがわかった。 これらの知見についてまとめ、学会および学術論文に発表した。
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Report
(3 results)
Research Products
(17 results)