ショウジョウバエを用いたASKファミリー分子によるストレス受容メカニズムの解析
Project/Area Number |
07J02772
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
関根 悠介 The University of Tokyo, 大学院・薬学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2007 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2009: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ASK1 / ショウジョウバエ / p38 / ストレス応答 / 分子生物学 / 遺伝学 / アポトーシス / シグナル伝達 |
Research Abstract |
ショウジョウバエ遺伝学的スクリーニングによりASK1活性化因子として同定されたKUMA1について、ストレス刺激に対するASK1およびJNK、p38の活性化に対する必要性を検討した。マウス神経芽腫由来Neuro2A細胞においてKUMA1をノックダウンし、過酸化水素刺激を行ったところ、刺激依存的なASK1およびp38の活性化が減弱していた。したがって、Neuro2A細胞においてKUMA1は、ROS依存的なASK1-38経路活性化に選択的に寄与していることが示唆された。さらに、KUMA1の生理機能を解明するために、Gene Targeting法によりKUMA1ノックアウトマウスを作製した。KUMA1ノックアウトマウスは、ヘテロマウス同士の掛け合わせの結果、ほぼメンデル則に従って生まれた。また形態学上の明らかな異常は認められることなく成長した。そこで、KUMA1のROS依存的なASK1-p38経路の活性化に対する必要性を検討するために、ノックアウトマウス由来のさまざまな初代培養細胞を単離し、ROS誘導性の刺激を行った。その結果、初代培養大脳皮質ニューロンにおいて、野生型マウス由来のニューロンで検出される過酸化水素刺激依存的な持続的なp38の活性化が、KUMA1ノックアウトマウス由来のニューロンで減弱することが明らかとなった。よって、KUMA1は少なくともニューロンにおけるROS依存的なp38の活性化の持続に必要であることが示唆された。ASK1を介した神経細胞死は、様々な神経変性疾患に関与することが明らかとなっていることから、神経細胞におけるKUMA1を介したASK1活性制御機構の解明は、新たな疾患発症の分子機構の解明にもつながり得る重要な知見であると考えられる。
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Report
(3 results)
Research Products
(10 results)