有機農業と近代農業の比較研究:南インド・ケーララを通して
Project/Area Number |
07J02834
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Area studies
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
秋山 晶子 Kyoto University, アジア・アフリカ地域研究研究科, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2007 – 2009
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
|
Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2009: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 南インド、ケーララ / 有機農業 / 南インド / グローバルフードシステム |
Research Abstract |
本研究の課題は、二つの視野から南インドのケーララ州で広がりつつある有機農業認証を介した有機農業の普及を検証することである。より広い視野からは、ケーララ州における有機農産物の生産がグローバル農産物市場とどのようにかかわっているか、有機農産物のフードシステムを調査することである。そして農村レベルにおいては、有機農業への転換が、人間と生態環境、人間同士の関係にどのような影響を与えているか明らかにしようとするものである。 最終年度となる本年は、これまで収集してきたデータの統合と分析を中心にした研究活動を実施してきた。農村レベルで起こっていることと世界的なスケールで起こっていることを結びつけ、認証を介した有機農業の普及は代替的な農業の形成を促しえるのか、その可能性と問題点を解明してきた。その結果、有機農業認証に対する先行研究の論点とは異なる視点を加えることができたと考える。より具体的に言えば、先行研究では有機農業認証を介するならば、市場中心主義や生産中心主義に牽引されて、そもそも有機農業が批判してきた近代農業と何ら変わらなくなっていくと指摘している。これに対して本研究では、有機農業認証の導入が常にそのような市場主義や生産中心主義に回収されていくわけでない。社会組織、市場、技術と認証制度はいずれも相互に変化し、想定外の結果をも引き起こしていくことを実証的に示した。 これらの研究結果は、日本文化人類学会研究大会と日本有機農業学会研究大会において報告を行い、一定の評価を得ることができたと考える。
|
Report
(3 results)
Research Products
(5 results)