Project/Area Number |
07J02923
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Computer system/Network
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
辻 聡 Keio University, 理工学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | PCクラスタ / メモリバス / MPI |
Research Abstract |
本研究では、並列分散処理用の標準的なライブラリであるMPI(Message Passing Interface)の処理をホストプロセッサに代わり、ネットワークインタフェースコントローラ(NIC)上で行うことで、ホストプロセッサの負荷や通信遅延の低減を実現するために、通信キューの探索処理、及び派生データ型通信を処理する機構をハードワイヤードで実装・評価した。 派生データ型とは、メモリ上に不連続に存在するデータを1つの型として定義したものであり、これを用いた通信を利用すると、アプリケーション開発の効率が向上する。しかし、派生データ型通信の内部では、送信側での不連続なデータの連続化(Pack)、受信側での連続データの不連続化(Unpack)が行われる。これはメモリに対する不連続アクセスを伴うため、PCに用いられているようなキャッシュアーキテクチャのプロセッサでは高い性能を期待できない。そこで、NIC上でPack/Unpack処理を行うことで、派生データ型通信の性能を改善することで、これを用いたアプリケーションの性能を改善することが可能となる。 評価の結果、通信キューの探索処理は商用のPCクラスタ用ネットワークインタフェースよりも低遅延で実行することが可能であり、また、派生データ型通信においてはスループットが5倍以上改善した。 さらに、DIMMnet-2の基本通信性能の評価をとりまとめ、博士論文を執筆した。 また、一方で、DDR2-SDRAMに対応したDIMMnetであるDIMMnet-3のNICの開発に着手し、マザーボードによって異なるメモリバスのデータ線、アドレス線の並びを調査する汎用的な手法を考案した。本手法はNICがFPGAであることを利用し、メモリバスから書き込んだデータを、SPDROMが接続されているシリアルバスであるSMBus側に出力することで実現する。
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