血管内皮細胞透過を介した正常組織内実質細胞への遺伝子送達システムの構築
Project/Area Number |
07J03185
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Medical pharmacy
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
藤原 孝博 Hokkaido University, 大学院・生命科学院, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2007 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2009: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | トランスサイトーシス / 血管内皮細胞 / プロテオグリカン / ベクター / ゴルジ装置 |
Research Abstract |
遺伝子治療は効果的な疾患治療法であるが、現在実用的なものは局所投与によるもののみである。遺伝子ベクターを血中投与により標的部位に送達させ、機能させるためにはいくつかの大きな障壁であり、その中で欠陥壁というのは非常に大きなバリアとなっている。血中投与後、遺伝子ベクターの血管透過のために血管内皮細胞を透過させることが可能になれば、標的組織実質細胞への遺伝子送達が可能となる。そのため血管内皮細胞に取り込まれることが可能な遺伝子ベクターを構築し、さらに血管内皮細胞内に取り込ませた遺伝子ベクターを血管側から実質細胞側ヘトランスサイトーシスさせることが可能な遺伝子ベクターを構築することを目的とする。 本年度では、昨年度構築したトランスサイトーシス評価系を用い、昨年度構築したトランスサイトーシス可能な遺伝子ベクターにおける、トランスサイトーシスを誘導しているベクター表面に修飾されたペプチドの詳細な最適配列をスクリーニングを行った。その結果、LXQZZZL(X:カチオン性アミノ酸、Z:親水性アミノ酸)の配列が遺伝子ベクターのトランスサイトーシスを誘起可能であることを見出した。またこの配列を修飾した遺伝子ベクターの細胞内動態を蛍光顕微鏡を用いて観察した結果、本遺伝子ベクターはlipid raftにおけるHSPGを介して細胞内に取り込まれ、小胞輸送された後、エンドソーム・リソソーム系へは移行せずトランスサイトーシスされていることが示唆された。 本結果により、人工遺伝子ベクターのトランスサイトーシスにおける細胞内動態が初めて明らかとなり、今後動物実験への応用が期待され、さらには臨床応用が期待される。
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Report
(3 results)
Research Products
(7 results)