細胞内生態解析に基づいた樹状細胞選択的DNAワクチンの開発
Project/Area Number |
07J03317
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biomedical engineering/Biological material science
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
中村 孝司 Hokkaido University, 大学院・生命科学院, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2007 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2009: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | siRNA / 樹状細胞 / 癌ワクチン / SOCS1 / リポソーム / 粘膜免疫 / パイエル板 / 経口ワクチン / 抗原提示 |
Research Abstract |
前年度は、タンパク質抗原を用いた樹状細胞へのデリバリーを行い、抗原提示と抗腫瘍効果の評価を行った。本年度では、DNAワクチンの前段階としてsiRNAを樹状細胞に導入し、機能を示すキャリアを見出した。 R8/GALA-DMENDを用いた樹状細胞におけるSOCS1のノックダウン DNAワクチンの前段階としてsiRNAを樹状細胞に導入し、その効果を調べた。当研究室で開発されたR8/GALA-DMENDはエンドソーム脱出のための機能性素子であるGALAと膜枚数の制御により、培養細胞で高いRNAi効果を示すことが明らかになっている。本年度では、樹状細胞においてサイトカインシグナルの抑制因子であるSOCS1を標的とした R8/GALA-DMENDの機能評価を行った。siRNAを封入したR8/GALA-DMENDを樹状細胞に導入した結果、未処理の樹状細胞と比較して87.5%の発現抑制が認められた。またSOCS1をノックダウンした樹状細胞ではTNF-αやIL-6産生が増加した。さらにSOCS1をノックダウンした樹状細胞をマウスに投与した後、癌細胞をマウスに移植し、その増殖を観察した。その結果、コントロールsiRNAを用いた場合と比較して著しい腫瘍増殖抑制が認められた。以上のことから、R8/GALA-DMENDは樹状細胞においても十分なRNAi効果を誘導できるキャリアであることが明らかになった(Akita H et al.J.Control.Release)。 本年度の成果によりR8/GALA-DMENDが樹状細胞への核酸デリバリーシステムとして有用であることが示された。故にR8/GALA-DMENDはDNAワクチンのデリバリーシステムとしての応用が期待される。
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Report
(3 results)
Research Products
(9 results)