トランスポーターのヘッジホッグシグナル調節機構研究及び癌細胞における未知機能解析
Project/Area Number |
07J03456
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
渡邉 友子 The University of Tokyo, 大学院・薬学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 薬物トランスポーター / 薬物動態 / in vivo予測 |
Research Abstract |
薬物トランスポーターは、癌細胞においてその発現が上昇すると抗癌剤耐性の獲得の原因となること、癌細胞の増殖に関わるヘッジホッグシグナルと関連性があることなどについての報告がなされてきた。さらに薬物トランスポーターは、通常の細胞においても発現が認められ、医薬品の体内動態に重要な役割を果たすことが明らかとなってきている。血管膜側には肝臓ではOATP family,腎臓ではOAT familyが発現し、基質薬物の血中から臓器への取り込み及び排泄に、重要な役割を果たしていることがわかっている。癌細胞に対する薬物の効果は、癌自身の個性を決める要因に加えて、全身への薬物の曝露を決める要因も考慮する必要がある。そこで本研究では、医薬品の臓器への取り込みに重要な役割を果たす取り込みトランスポーターに着目して、薬物の排泄経路の肝腎振り分けを決定する要因を検証した。まず、in vivoでの詳細な検討が可能なラットにおいて、代謝を受けにくく、比較的肝腎振り分けの割合が多様な12化合物を用いて検討を行った。その結果、in vivoにおいて、胆汁排泄や尿細管分泌では、腎クリアランスが非常に小さい化合物を除くと、取り込み過程が消失を決定付ける要素であることが示唆された。また、取り込み過程を評価するin vitroの系として、遊離肝細胞と腎スライスを用いた取り込み実験が有用であり、これらのin vitro実験の取り込みクリアランスから肝・腎臓器クリアランスの絶対値、肝腎振り分けが予測可能であることが示された。ラットと同様にヒトでもin vitro実験より得られた取り込みクリアランスからin vivoの予測が可能であることが示唆された。さらなる検討は必要であるが、本研究は肝腎振り分けや臓器クリアランスの予測を行うための医薬品開発のツールの1つとして応用可能であり、よりよい医薬品開発につながるものと期待している。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)