Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
IncP-7群トルエン分解プラスミドpDK1はPseudomonas属細菌で安定に保持されたが、例外的にKT2440株では極度に不安定である。KT2440株においてparIの遺伝子破壊によりミニプラスミドの安定性が向上し、一方でP.fluorescens Pf-5株においてparIをLacI^q制御下にあるtacプロモーターから発現させたところIPTG濃度依存的にミニプラスミドは不安定化した。以上から、ParIがIncP-7群プラスミドの分配を阻害するKT2440株特異的宿主因子であることが明らかになった。また、セントロメア様配列parSの数が多いほどParIによる不安定化の影響を受けやすいことが示された。次に、ParIの分配阻害活性にはParIのATPaseドメインが必須であることが示された。また、ParBのR-fingerと考えられるArg93をLys、Alaに置換することでミニプラスミドの安定性は顕著に減少し、これらのParB変異型ミニプラスミドばParIによる分配阻害を受けなくなることが明らかになった。以上の結果からParIはParBのR-fingerにおいてParAと競合することで分配を阻害することが推測された。昨年度までに自己伝達性広宿主域プラスミドRP4の接合伝達過程で一過的に誘導される転写産物をマイクロアレイで検出することに成功した。受容菌では、リプレッサーの制御下にある複数のオペロンの転写が顕著に誘導された。一方供与菌では、oriT近傍に存在するtraJオペロンが顕著に転写誘導されることを見出した。5'-RACE法によりtraJの転写開始点を同定したところ、転写開始点は伝達始点よりも24塩基上流に位置することが明らかになった。traJ mRNAの5'末端24塩基は伝達鎖を鋳型とすることから、traJオペロンが転写されるのは伝達鎖が供与菌内に存在する場合、すなわち伝達開始前もしくは相補鎖合成後に限定されることを示した。
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Environmental Microbiology (未定)(印刷中)
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http://www.ige.tohoku.ac.jp/joho/index.html