カオス力学系の不安定周期軌道解析に関する大規模数値解析とその応用
Project/Area Number | 07J04048 |
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
General mathematics (including Probability theory/Statistical mathematics)
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Research Institution | Kyoto University |
Research Fellow |
斉木 吉隆 Kyoto University, 数理解析研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2007 – 2009
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Project Status |
Completed(Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost : ¥3,300,000)
Fiscal Year 2009 : ¥1,100,000 (Direct Cost : ¥1,100,000)
Fiscal Year 2008 : ¥1,100,000 (Direct Cost : ¥1,100,000)
Fiscal Year 2007 : ¥1,100,000 (Direct Cost : ¥1,100,000)
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Keywords | カオス力学系 / 不安定周期軌道 / 非双曲力学系 / リアプノフベクトル / 大規模数値計算 / カオスカ学系 / 大規模数値解析 |
Research Abstract |
微分方程式で支配される力学系に関する以下の問題に取り組んだ. 1.リアプノフベクトルに基づくローレンツ系の非双曲構造の不安定周期軌道解析 2.アトラクタ・マージング・クライシスに関する不安定周期軌道解析 1.非双曲構造の理解は十分には進んでいない.そこで,よく調べられている基本的な連続時間力学系であるローレンツ系をパラメタを変えながら調べた.そして,パラメタ変化に伴う非双曲構造,特に安定多様体と不安定多様体の接構造の発生は,サドルノード分岐のノード周期軌道が周期倍分岐するとともに生まれる不安定周期軌道の系列の極限で捉えられることを,リアプノフベクトル計算によって明らかにした. また,すでに数学的に(特異)双曲的であることが知られている古典パラメタからあるパラメタを動かしていった際に系がはじめて非双曲化するパラメタ値をカオス的な軌道に対するリアプノフベクトル計算によって推定した.そのパラメタ値は,系に埋め込まれた不安定周期軌道を用いることによってより精密に得られることも確認した. 2.カオス的な振る舞いを生み出す偏微分方程式系である蔵本・シバシンスキー系のアトラクタ・マージング・クライシス前後の構造変化を不安定周期軌道に着目して解析した.分岐点前には,孤立して存在していた小さいアトラクタ各々にとどまる不安定周期軌道(無限個)ならびにクライシスを誘導する不安定周期軌道(1個)の二種類が存在していたが,分岐後にはそれらの二種類の不安定周期軌道に加えてアトラクタ合流後の大きな構造をもつ周期軌道がサドルノード分岐ならびにノード軌道の周期倍分岐によって無限個出現すること,また,クライシス点直後では周期の大きい周期軌道が新たに出現し,クライシス点から離れるにつれて周期の小さな周期軌道が出現する傾向があることを明らかにした.
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Report
(3results)
Research Products
(42results)