カザフハーン国の対外関係史の研究:18〜19世紀の清朝との関係を中心に
Project/Area Number |
07J04096
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Asian history
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Research Institution | The Toyo Bunko |
Principal Investigator |
野田 仁 The Toyo Bunko, 研究部, 特別研究員(SPD)
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Project Period (FY) |
2007 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥4,600,000 (Direct Cost: ¥4,600,000)
Fiscal Year 2008: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | 中央アジア / カザフスタン / 国際関係史 / ロシア / 清朝 / 新疆 / 新彊 |
Research Abstract |
今年度は、第一に、カザフ・ハン国の対外関係史を清朝との関係を軸に考察する際に必要となる視点して、西シベリアと新疆北部をカザフが結んでいた事実を再検討し、西シベリア、新疆、カザフ草原をつなぐイスラーム知識人のネットワークと、カザフ遊牧民の移動圏、経済圏との重なりを明らかにした。第二に、ロシア帝国のカザフ草原併合の過程で、清朝の境界に配慮しながらカザフ草原に管区制度を導入したが、この制度の展開はカザフ遊牧民の牧地がロシア帝国のいわば法域に含まれることを意味していたことを示した。それにより、西シベリアのロシア境界は、しだいに清朝との国境線となっていったのであり、カザフ・ハン国の対外関係の動向を大きく左右したという意味できわめて重要な成果と言える。これらの成果は、2008年9月に提出した博士学位論文において18世紀半ばから19世紀半ばまでのカザフ・ハン国と露清帝国の関係の変動をまとめる際にもおおいに活用された。 他方、カザフの対外関係の前提として、露清の二大勢力の影響により構造変動を余儀なくされたカザフ社会の様相を把握する必要があった。これについては、第一に紛争解決、具体的には遊牧地の境界にかかわる裁判の事例からカザフ遊牧社会の再編成について考察を進めた。第二に、時代が下った19世紀後半においてロシア帝国の統治がさらに浸透した時のロシア・清朝間の帰属の変更・越境の事例からカザフ遊牧民の境界認識と遊牧生活の実態に迫りうることが分かってきた。好例となるのは、ロシアが新疆北部を占領していたイリ事件時のカザフを含む諸集団の動向であり、導論として論文を一篇発表した。上の二つの手法により、これまでの作業の中で確認したカザフを事例とした露清の19世紀半ばまでの異民族統治に加え、その次に解決すべき現地社会の対応・変動について境界線を手がかりとしつつ明らかにする見通しを得られると考えている。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)
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[Journal Article]2009
Author(s)
窪田順平, 編
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Journal Title
イリ河流域歴史地理論集-ユーラシア深奥部からの眺め-(松香堂)
Pages: 141-188
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