Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Research Abstract |
本研究の目標は,半古典パラメータを持つ非線型Schrodinger方程式において,焦点を持つような初期値を与え,半古典パラメータがOに近づいた際の解の漸近挙動が非線型項の「強さ」や「減衰度」(非線型項の短距離性・長距離性にかかわる性質)に応じてどう変化するを調べ,非線型Schrodinger方程式において焦点が存在することがどのような影響を及ぼすのか探ることであった. 20年度では,べき乗型の非線型項に対する先行研究をHartree方程式に対しても拡張し,さらに以下の二つの点で改良した.第一の点は,取り扱う非線型項の「強さ」に関する制限を緩めたこと.第二の点は動く焦点の形成を示したことである.この研究は論文にまとめ,現在投稿中である.また,上で述べた研究の第二の点に関わる"古典軌道"の解析に大きな進展があった.ここでいう"古典軌道"とは考察する非線型Schrodinger方程式を"量子力学を記述する方程式"とみなした時に,対応する"古典力学を記述する方程式"の解のことである.この対応する方程式とは圧縮性のEuler方程式になる.Euler方程式の解は有限時間で崩壊してしまうことがあり,一般には大域的ではない.この解か有限時間で崩壊することが本研究のターゲットである焦点の形成と対応している.球対称な場合に圧縮性のEuler-Poisson方程式に対してその古典解か大域的になる必要十分条件を導いた.この結果はRemarks on global existence of classical solution to multi-dimensional compressible Euler-Poisson equations with geometrical symmetry, RIMS Kokyuroku Bessatsuとして発表した.
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