インド西部タール沙漠におけるトライブの社会的ネットワークと歴史実践の人類学的研究
Project/Area Number |
07J04386
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Cultural anthropology/Folklore
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
小西 公大 Tokyo Metropolitan University, 人文科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | インド / エスノヒストリー / ネットワーク / 歴史認識 / 空間認識 / 女神信仰 / 記憶 |
Research Abstract |
本研究の目的は、インド西部タール沙漠地域におけるビール社会の社会的ネットワークの現状を把握し、その社会的実践の背景に存在する女神信仰やエスノヒストリーを媒介とした多様な象徴体系を抽出することで、人と人が結びつく動態的な関係性の在り方を明らかにすることである。 昨年に引き続き、コミュニティ論、エスニシティ論、ネットワーク理論など、人類学を越えた学際的な諸研究成果を参照しつつ、現地の状況をより確実に把握するための理論的な構築を行った。また、昨年度に行われた計二ヶ月の集約的なフィールド調査の結果を、それ以前から得られているデータと比較分析し、さらなる分析の緻密化と情報の刷新を行った。こうしたデータをもとに、既存の「カースト」や「村落」を基盤としたインド社会研究の在り方では捉えることのできない柔軟な社会関係や生計実践を行っている現地社会の状況を詳細な民族誌としてまとめ、平成20年度博士学位申請論文として結実させた。そこでは、社会を固定的な体系として捉えるのではなく、人々が結び付くためのイディオム(歴史・神話物語、信仰形態、称号による差異化)が人々の社会関係の実践を生み出しているとする、動態的な社会理解を導き出すことの重要性を主張した。 こうした知見を基に、各種学会誌(『社会人類学年報』『南アジア研究』等)への投稿、商業誌での執筆、南アジア関連の編箸における分担執筆を行い、研究成果を言語化、文字化して提示することに努めた。6月にはこれまで得られた知見やデータをもとに「南アジア<村落>の現在」と題してシンポジウムを企画担当し、趣旨説明を行った。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)