Project/Area Number |
07J04655
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Geometry
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
矢吹 康裕 (2008) Tohoku University, 大学院・理学研究科, 特別研究員(PD)
矢吹 康浩 (2007) Tohoku University, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | Nayatani metric / Kleinian group / Patterson-Sullivan measure / divergence type / geometrically finite / The Patterson-Sullivan measure |
Research Abstract |
昨年度に引き続き、非完備な納谷計量の性質について考察した。納谷計量はKlein群の不変量を用いて、付随して現れるKlein多様体上に定される滑らかなRiemann計量である。納谷計量の構成は自然であり、その曲率がKlein群の極限集合のHausdorff次元を反映するというよい性質をもつ。その一方で、幾何学的有限なKlein群のようにいやすいKleinであっても、それに対応する納谷計量が完備にならない場合がある。そこで、非完備な納谷計量でも完備である場合に保持していたよい性質が保たることを期待して研究を行った。 まず納谷計量の対称性に関する結果を論文誌にて発表した。対称性に関する結果は、あるクラスに属するKlein多様体の共形変換群が、納谷計量に関する等長変換群と一致することを主張するものであり、それまで納谷信氏(名古屋大学)が計量の完備性を仮定して示していた。証明は納谷氏のものとは違う方法でなされる。 この他、Klein多様体が納谷計量に関してnegligible boundaryをもつための条件について考察をした。negligible boundaryをもつRiemann多様体においては、適当な定義域を考えることにより、その定義域の微分形式に作用するラプラシアンが本質的自己共役になる。それにより、ラプラシアシを扱うのに関数解析的な議論が使えるという利点がある。一般に、完備なRiemann多様体はneligible boundaryをもつことが知られている。昨年度までの研究で、特に、幾何学的有限なKlein群に付随して現れるKlein多様体に対する考察をし、いくつかの結果を得ていた。この結果は、多様体の中間次元から十分に離れた次元(次数)の微分形式に作用するラプラシアンが本質的自己共役に存ることを主張するものである。今年度の研究により、より中間次元に近い次数に対しても、その次元の微全形式に作用するラプラシアンが本質的自己共役になることがわかった。
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Report
(2 results)
Research Products
(13 results)