Project/Area Number |
07J04839
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
赤松 大輔 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 冷却分子 / 非線形光学 / 極性分子 / STIRAP / 冷却原子 / 光会合分光 |
Research Abstract |
本研究では量子光学的手法を用いて粒子間相互作用を探求することを目的としている。当初の研究計画では原子間相互作用のみを対象としていたが、より多様性に富む分子間、特に極性分子間相互作用をも視野に入れて研究を行うこととした。そこで、昨年度より電気双極子相互作用をする極低温極性分子の生成に挑戦している。 本研究では、Stimulated Raman Adiabatic Passage(STIRAP)という現象に着目し、高効率でこのような状態遷移を行うことを計画した。本年度の研究ではその実現可能性に対する基礎研究(予備実験)を行った。以下にその詳細について述べる。 (1)最適な中間状態の選定 浅く束縛された分子状態から振動基底状態への状態遷移をSTIRAPにより行う際、最も重要なことは、始状態と終状態のどちらに対しても大きな遷移強度を確保できるような中間状態を見つけることである。そこで我々はdepletion spectroscopyと呼ばれる分光を行い、最適な中間状態の遷移強度、遷移周波数を決定した。 (2)X^1Σ^+(v"=91)からX^1Σ^+(v"=90)へのSTIRAPによる状態遷移 STIRAPを行うには始状態と中間状態、中間状態と終状態を結ぶ周波数の異なる2本のレーザーが必要であるが、STIRAPが位相敏感な現象であるため、これらのレーザーの相対線幅に関して厳しい制約がある。そこで我々は、真空中においた安定な光共振器(Reference Cavity)を用いて外部共振器型半導体レーザーの線幅を30kHz程度まで小さくした狭線幅レーザーを作成した。そしてこの狭線幅レーザーを用いて光会合された分子に対して、X^1Σ^+(v"=91)からX^1Σ^+(v"=90)へのSTIRAPを行い、高効率の振動状態間遷移を実現した。
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