哺乳類精子細胞の受精および運動に関わる分子に関する研究
Project/Area Number |
07J04970
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Cell biology
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
佐藤 裕公 Osaka University, 微生物病研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2007 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 受精 / 精子運動性 / 鞭毛運動 / 遺伝子操作動物 / 実験動物 |
Research Abstract |
ヒトを含む哺乳類は、受精が雌の体内で起こるため、その過程を可視化することは困難とされてきた。また、精子は、受精の前後で、運動性や性質・形態を変化させることがin vitroの解析から明らかにされてきたが、in vivoである体内の環境では、受精前に精子に厳しい選択圧がかかり、卵子に至る精子の性質がin vitroのような精子の雑集団から得られた知見と異なる可能性も指摘されてきた。本研究の目的は、受精の過程における精子の性質の変化などを、遺伝子組換え/欠損動物を通して解析することである。その点、上記のような既知の問題点について迫ることは、長年の生物学的/医学的問題を解決する可能性があるとともに、本研究の解析焦点を明らかにする重要な点である。 本年度は、実施計画に従って、(A)受精に関連する遺伝子のノックアウトマウスを作製した。(B)精子頭部に強く蛍光蛋白質を発現する遺伝子組換えマウスを用いて、採取してきた雌性生殖器内での生きた精子を観察することができた。(C)CD9ノックアウトマウスの卵子が示す性質について新たに発表された知見を、前年度までの技術を生かしてin vitroで再現した。一方で、(D)Annexinファミリーに関する解析については、RT-PCR解析から、性質の類似した多数の遺伝子の発現が認められたため、ノックアウトによる単因子解析アプローチが難しいことを示した。(B)のマウスは、所属する研究室が作製したものであり、in vivoの精子の様子を観察する唯一の方法である。 さらに、近年特に学術的に注目されている精子頭部形成異常症を示す新たな遺伝子欠損マウスの精子形態を、電子顕微鏡を用いて詳細に観察し、その性質が既知の精子頭部形成異常症と類似することを確認した。これは、一見して機能の関連しない遺伝子間でも、その異常の発生過程は類似することを示唆する。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)