銀河系バルジ領域の赤外線反復観測による銀河系棒状構造の研究
Project/Area Number |
07J05097
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Astronomy
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Research Institution | The University of Tokyo (2009) Kyoto University (2007-2008) |
Principal Investigator |
松永 典之 The University of Tokyo, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2007 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 銀河系 / 赤外線観測 / 変光星 / セファイド / 赤外線天文学 |
Research Abstract |
本研究計画では、南アフリカ共和国にあるIRSF望遠鏡を用いて3年間という長期間にわたって銀河系バルジの赤外線観測を行う。主な目的はミラ型変光星という周期100日以上の変光天体を探して、それらの分布を調べて銀河系の構造を明らかにすることである。研究計画の第3年目となる平成21年度には5月、8月の2回にわたって、合計7週間南アに滞在して観測を行った。各観測視野について目標としていた5回以上の反復観測データを得ることができた。去年度までと合わせて20回程度のデータが集まっており、順調に計画が進んだ。現在そのデータの解析を行っているところで、新発見のものも含めて1000個以上のミラ型変光星を検出できていることがわかった。過去の研究や、最近公開されたGLIMPSEプロジェクトによる赤外線天体カタログなどと比較を行い、科学的検討を進めているところである。また、2001年からすでに開始されていた反復観測のデータを用いて、銀河系中心領域の変光星探査について結果をまとめ、論文発表を行った。研究の結果、銀河系中心の周囲20分角×30分角の領域に1364個の変光星が見つかり、そのうち400個程度がミラ型変光星であることが確認できた。それらのカタログに基づいて、周期光度関係を用いた距離と赤化の決定方法を確立した。この研究で距離を求めたミラ型変光星のほとんどは銀河中心の前後の狭い範囲(分布の幅は1kpc以下)に強く集中しており、それらの距離は824kpc(統計誤差0.08kpc、系統誤差0.42kpc)であることがわかった。この値は他の方法によって得られてきた結果と一致している。この研究については、日本天文学会秋季年会では記者発表を行い新聞等で報道された。この他、II型セファイド変光星の周期光度関係に関する論文を発表し、すばる望遠鏡IRCS分光器を用いた高分散分光観測などの研究を進めた。
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Report
(3 results)
Research Products
(12 results)