Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Research Abstract |
プラズマ(気相)-イオン液体(液相)界面のプラズマシース電場を利用した高次構造超分子の創製を目的に,プラズマシース電場によるイオン挙動制御(プラズマイオン照射)を可能にするプラズマ放電現象の解明及びナノ物質創製場としての気相-液相界面活用法の探索を行い,以下のことが判明した. 1.プラズマ(気相)とイオン液体(液相)の界面領域を有した放電現象の解明 時空間的に安定したプラズマシース電場存在下においてイオン照射エネルギー制御を行い物質輸送等に対する効果を調べ,イオン照射によるイオン液体からの二次電子放出モデルを提唱し,さらに液体への照射エネルギー変化により気相-液相界面領域の反応速度が制御できることを示した.またイオン照射系は,液中拡散による広範囲の反応領域を活用し得るという,プラズマーイオン液体界面の特異性を指摘した. 2.ナノ粒子合成における液体へのプラズマイオン照射の効果 プラズマ還元を用いたナノ粒子合成における液体へのプラズマイオン照射効果に関して調べた結果,イオン照射によりイオン液体分子を解離し,液中に還元力の強い水素などのラジカル種を生成させることで,プラズマ中電子による還元に比べプラズマイオン照射を用いた方が高効率でナノ粒子合成が可能であることが分かり,液体に対するプラズマイオン照射の有効性を初めて明らかにした. 3.ナノ粒子を用いた高次構造超分子カーボンナノチューブ(CNT)の新規創製法の確立 CNTをテンプレートとしたナノ粒子合成方法を新たに考案し,3nm以下の粒径の揃った金,パラジウム,及び白金ナノ粒子の単層CNTへの層間挿入及びナノ分散,及び金ナノ粒子内包二層CNT創製に成功した.本成果は,電気的,磁気的,光学的特性を選択的に付与したCNTの多量合成に寄与できると共に,ナノ物質合成に対するプラズマの有効性を新たな側面から示した.
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