Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Research Abstract |
本研究の目的は,クロックスキューを利用した同期方式である準同期方式に適した論理回路とクロック回路を自動合成することで,様々な仕様に対応できる回路を自動合成する設計技術を確立することである.本年度では,準同期方式において回路を自動合成する設計技術確立のために,4つの成果が得られた. 論理回路を合成した後に回路を大幅に変更すると,その後行われる設計の過程で回路の性能が大きく変化してしまい,所望の性能向上が見込めないことがある.そこで1つ目として,既存の論理回路を大きな変更をすることなしに性能向上を図る手法を提案し,その効果を確認した.現在の集積回路設計では,回路を正常に動作させるために設計マージンを大きく確保しなければならなく,そのマージンを確保しつつ,仕様を満たす回路を得るために大きな設計コストを費やしている.そこで2つ目として,より少ない設計マージンで仕様を満たすため,仕様を満たすかどうかを統計的に解析する手法を提案した.3つ目として,回路素子の同時動作による回路の誤動作を回避するため,クロックスキューを適切に設定する手法を提案し,シミュレーションにより効果を明らかにした.最後に,現在,集積回路設計において広く用いられている設計ツールを用いて準同期方式のクロック回路を合成する手法を提案し,シミュレーションにより効果を確認した. これらの4つの成果により,導入コストを大きく掛けることなく準同期方式における回路を自動合成する設計技術を利用できるほど,準同期方式の回路の自動合成技術の信頼性が大きく向上した.
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