Project/Area Number |
07J06304
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Organic chemistry
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田井中 一貫 Osaka University, 産業科学研究所, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2007 – 2008
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
|
Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
|
Keywords | DNA / 一塩基多型 / BDFプローブ / 極性応答型蛍光色素 / プロダン |
Research Abstract |
極性応答型蛍光色素であるプロダンをラベル化した修飾塩基の合成を行ない、一塩基多型検出への応用を試みた。プロダン修飾ウリジンを開発した結果、コンセプト通り誘電環境の違いを利用した蛍光による-塩基の識別を実現できた。プロダン修飾ウリジンのストークスシフトは、周辺環境の誘電率に大きく依存し、相補的な二本鎖を形成した場合と非相補的な二本鎖を形成した場合とで、ストークスシフトが大きく変化した。これは、相補的二本鎖を形成した場合では、発色団がメジャーグルーブの疎水領域に留められている一方で、非相補的二本鎖を形成した場合では、塩基対間の水素結合が弱くなるため発色団が比較的自由に拡散して親水領域に移動できることに起因している。また、興味深いことに発光波長の変化に比べて吸収波長の変化が顕著であり、相補的な二本鎖を形成した場合、吸収波長が長波長シフトしていた。この性質を利用して450nmで励起することにより、相補的な塩基と非相補的な塩基を蛍光識別することに成功した。次にシトシン誘導体、アデニン誘導体、グアニン誘導体をそれぞれ合成し、蛍光特性を調べたところ、全ての修飾塩基で例外なく相補的塩基を蛍光識別できることが示された。従来のBDFプローブは、以下に示す二つの問題点を有していた。一つ目は、蛍光強度がグアニン残基に強く影響を受けることで、同じコンセプトで全ての配列に適用することができなかった。二つ目は350nm以下の短い励起波長であることであり、細胞内での検出を行なう際には他の成分由来の自家蛍光が問題となり検出感度が低下していた。本研究において開発された極性応答型BDFプローブは、発色団が核酸塩基によって蛍光消光を受けず、450nmという細胞の自家蛍光が干渉しない長波長領域で励起することが可能であるという点で極めて汎用性が高い。
|
Report
(1 results)
Research Products
(9 results)