複雑系の視点からとらえた地震発生モデルの統計的研究
Project/Area Number |
07J06738
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
蓮見 知弘 Waseda University, 理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 地震 / spring-block model / 発生間隔分布 / 震源間距離 / q-exponential分布 / Weibull分布 / log-Weibull分布 / Weibull--log-Weibull転移 / Weibull-Log Weibull転移 / 地震の発生間隔 / 複雑系 |
Research Abstract |
本研究は、地震発生モデル(spring-block model)から作った理論データおよび日本、南カリフォルニア、台湾の観測データを用いて、新しい地震の統計的性質の提案を目指すものである。本年度の主な成果を以下に示す。 1.地震の震源間距離の統計的性質(理論データ) 地震の頻度分布や発生間隔分布の再現に成功しているspring-block modelが地震のモデルとして新しい側面を調べるため、震源間距離の統計的性質に注目した。その結果、分布関数が地震データの解析結果と同じq-exponential分布にしたがうことがわかった。先行研究である発生間隔統計の結果と組み合わせると、このモデルは非加法的統計力学の視点から提唱された地震の統計的性質を再現することを明らかにした。 2.地震発生間隔のマグニチュード依存性(理論データと観測データ) 地震の大きさによって発生のメカニズムが異なることを発生間隔の統計的性質から推察するため、地震の発生間隔分布のマグニチュード依存性に焦点をあてた。その結果。地震の発生間隔分布はものの破壊を記述するWeibull分布とそのlog補正をしたlog-Weibull分布の重ねあわせで記述することができることがわかった。また、発生間隔統計がWeibull統計とlog-Weibull統計を同時に含み、支配的な分布関数がlog-Weibull分布からWeibull分布へと変化するWeibull--log-Weibull転移を起こすことを示した。特に、規模の大きい地震の分布関数はWeibull分布となり、地震学で支持されている指数分布と異なる結果である。これにより、発生メカニズムが地震の規模によって異なること、規模の大きな地震がプレートの破壊に由来するものであることが推察できる。
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Report
(2 results)
Research Products
(21 results)