新規農薬開発を目的とした糸状菌におけるHis-Aspリン酸リレー系の分子基盤解析
Project/Area Number |
07J06775
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Applied biochemistry
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
萩原 大祐 Tohoku University, 未来科学技術共同研究センター, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2007 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 糸状菌 / His-Aspリン酸リレー系 / 二成分制御系 / 農薬応答 / MAPKカスケード / YpdA / SrrA / HogA MAPKカスケード / DNAマイクロアレイ / AtfA / His-Aspリン酸リレー情報伝達 |
Research Abstract |
モデル糸状菌Aspergillus nidulansを対象にして、環境応答情報伝達系であるHis-Aspリン酸リレー系の機能解析を進めている。この情報伝達系は糸状菌特異的な農薬の標的であると考えられており、作用分子機構を明らかにすることで、耐性菌の出現を防ぐ手段および新規薬剤の開発に役立てることを目的としている。以下の2点を本年度の成果とする。(1)His-Aspリン酸リレー系において仲介因子として働くYpdAの発現抑制株の解析(2)応答因子の一つであるSrrAレスポンスレギュレーターのリン酸化部位変異体の機能解析。 (1)ypdA遺伝子は遺伝子破壊が不可能であったことから、致死遺伝子であると考えられていた。本研究で、条件的にypdAの発現を抑制可能な株を作製し、YpdAの機能を観察可能にした。ypdA発現抑制株はプレート培養、液体培養ともに生育が阻害されており、菌糸や分生子も異常な形態を示した。His-Aspリン酸リレー系の下流に制御されているHogA MAPKカスケードの活性は、ypdAの発現抑制により上昇することが観察された。一方で、このMAPKカスケードの構成因子であるPbsBの遺伝子欠損を導入しても、ypdAの発現抑制条件下で見られる生育阻害や菌糸の異常が観察された。これらのことから、ypdAの発現抑制に起因する異常な形態の主な原因にはHogA MAPKカスケードではなく、他の経路が関与していると考えられた。 (2)YpdAと相互作用してリン酸基転移を行うと考えられているレスポンスレギュレーターSrrAの分子機能解析を行った。リン酸基転移に不可欠なリン酸化部位をアミノ酸置換したSrrAを導入した株を作製し、細胞レベル、転写レベルでの表現型を観察した。この部位置換変異株は野生株と比べて、酸化ストレス応答にはさほど影響を及ぼさないが、浸透圧ストレス応答や農薬応答には影響を及ぼした。これらの結果は、リン酸基転移が上記応答に関与していることを示唆している。
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Report
(3 results)
Research Products
(13 results)
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[Journal Article]2009
Author(s)
Abe K, et al.
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Journal Title
Aspergillus : Molecular Biology and Genomics(Caister Academic Press)
Pages: 199-227
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