マントル鉱物の格子選択配向と地震波速度異方性およびマントルダイナミクスへの応用
Project/Area Number |
07J07180
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Petrology/Mineralogy/Science of ore deposit
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大沼 令 (白石 令) Tohoku University, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2007 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2009: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | マントル / 塑性変形 / オリビン / 対流 / スラブ / 格子選択配向 / 流動則 / 応力 / 異方性 / 放射光 / ひずみ速度 / 水 / かんらん石 |
Research Abstract |
地球内部、特にマントルは、主にケイ酸塩からなる固体であるが、それはダイナミックに対流していることがわかっている。対流しているがゆえに、活発な地震活動や火山噴火が起きているのであるが、実際のところ、対流の仕組みや詳細、また、地震・火山といった地学現象の結びつきなども、あまりよく理解が進んでいない。それを知るためには、実験室内で地球内部の条件である高温高圧の状態を再現しつつ、サンプルを、ある速度で変形させる必要がある。現在までのところ、高温高圧の条件のもと、サンプルを一定のひずみ速度で変形させる装置は、主にアメリカやヨーロッパで開発されていて、我が国は非常に乏しい状況にある。そこで、今回新しくDeformation Cubic Anvil Pressという変形装置を導入し、茨城県つくば市にある高エネルギー加速器研究機構へ搬入した。これによって高温高圧下での塑性変形実験のその場観察ができるようになる。ひずみ速度はX線のイメージから読み取り、応力はX線回折線から読み取るd値のひずみ量から計算によって求める。最初は、X線を用いずに、オフラインにて予備実験を繰り返し、新しい装置のセットアップを行った。その後、X線を用いて、オリビンの鉄端成分であるファヤライトの変形実験を繰り返し行った。また、実験条件を広げるために、様々な工夫を行った。実験の条件は、温度500~800℃、圧力2~6GPaである。その結果、ファヤライトは、よりMg成分に富む実際のマントルオリビンより柔らかいことがわかった。また、ファヤライトは、圧力5GPa付近で、α相からγ相へ相転移することが知られている。そこで、α相からγ相へ相転移する際の、相転移が変形に与える影響を調べるため、ファヤライトを相転移させながら変形実験を行っている。さらに実験がすすめば、沈み込むスラブ内部での相転移と地震の関係性が分かることが期待される。
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Report
(3 results)
Research Products
(8 results)