β2ミクログロブリンのアミロイド線維形成反応の阻害
Project/Area Number |
07J07230
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biophysics
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山本 香織 Osaka University, 蛋白質研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | アミロイド線維 / AL-アミロイドーシス / 抗体軽鎖の定常領域 / β2ミクログロブリン / 立体構造の変化 / 透析アミロイドーシス / ジスルフィド結合 / 還元剤 |
Research Abstract |
抗体(Bence Jones Protein)の軽鎖はアミロイド病(AL-アミロイドーシス)の原因となることが知られていたが、その可変領域のみが線維形成部位として注目されてきた。しかし、定常領域(C_L)の立体構造がβ2mと似ていることに着目すると、C_Lも線維を形成する能力があると考えられる。本研究では、β2mで確立されている条件を用いてC_Lのアミロイド線維形成を試みた。用いた条件は、低濃度の界面活性剤(SDS)またはアルコール(TFE)存在下における超音波照射と、高塩濃度存在下における攪拌の2種類である。これらの条件下において、C_L単独でのアミロイド線維形成に成功した。また、同じ条件でβ2mの線維形成も行い、C_Lの結果と比較すると、線維の形成能や形状に違いが見られた。我々は各溶媒中における立体構造に違いに原因があると考え、円二色性分光法を用いて、両蛋白質の構造安定性と二次構造、三次構造を調べた。その結果より、C_Lの方が安定性が低いことがわかった。また、SDSまたはTFE存在下では、β2mの構造に変化はなかったが、C_Lの三次構造が変化していることがわかった。以上の点から、このような安定性や構造の変化が線維形成能に関連していると考えられる。他に、アミノ酸配列から予想されるβシートへの凝集特性なども踏まえて、配列と立体構造のアミロイド線維形成能に対する影響を考察していきたい。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)