アルキニルおよびアルケニルホスフィンを出発物質とする新配位子群の創製とその利用
Project/Area Number |
07J08066
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Organic chemistry
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
近藤 梓 Kyoto University, 工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2007 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2009: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ホスフィン / アルキン / インドール / パラジウム / 環化 / 配位子 / カップリング / 精密有機合成 / 二座配位子 / 光学活性配位子 / 1-アルキニルボスフィン / [2+2+2]環化付加反応 / ロジウム / 嵩高い配位子 |
Research Abstract |
近年、嵩高いリン配位子が遷移金属触媒反応の配位子として有用であるとして注目を集めている。しかしながらその一般的な合成法は限られており、合成できるリン配位子にも制限がある。したがって新たな嵩高いホスフィンの合成法の開発は重要かつ魅力的な研究課題である。この背景のもと、1-アルキニルホスフィン誘導体を出発物質とする嵩高いヘテロアリールホスフィンの合成法の開発を目指して種々の反応の検討を行った。その結果、パラジウム触媒と塩基の存在下、レアルキニルホスフィンスルフィドにN-アルキル-2-ヨードアニリンを作用させると環化反応が進行し、2-インドリルホスフィンスルフィドが高選択的に良好な収率で得られることを見いだした。得られたホスフィンスルフィドはラジカル脱硫条件下において容易に対応する三価のホスフィンに誘導することができる。生成物はリン原子に隣接する位置に1-アルキニルホスフィンスルフィド由来の置換基を有しておりリン原子周りが非常に嵩高くなっている。 従来ヘテロアリールホスフィンはヘテロ芳香族化合物のリチオ化とそれに引き続くクロロホスフィンに対する求核置換反応によって合成されている。この方法ではリン原子の導入前にあらかじめヘテロ芳香族化合物を合成する必要があり3位に導入できる置換基にかなりの制限があった。これに対し今回見いだした方法はヘテロ芳香環の構築とリン原子の2位への選択的導入ならびに3位への置換基の導入が同時に起こるという特徴を有しており、これまでに導入が困難であった置換基の3位への導入が可能となった。 また、この方法を用いて新たに合成したホスフィンが電子豊富な塩化アリールの鈴木-宮浦カップリング反応の配位子として有用であることも明らかにした。
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Report
(3 results)
Research Products
(13 results)