Project/Area Number |
07J08349
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Energy engineering
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
吉元 貴志 Kyushu University, 大学院・工学研究院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 固体高分子形燃料電池 / 拡散層 / 格子ボルツマン法 |
Research Abstract |
固体高分子形燃料電池(Polymer Electrolyte Fuel Cell: PEFC)の高効率化のために、電池内部での水分挙動を把握することは極めて重要である。本研究では、構成部材の一つである拡散層(多孔質体)の内部における水の排出性およびガスの拡散性を検討し、PEFCの高効率化に繋がる最適拡散層構造および性状の検討を試みた。1.実際の拡散層の三次元構造を再現した模擬拡散層を数値計算により作製し、その空隙率、細孔径分布、ガス透過率、屈曲度を算出し、実験および他文献との比較から模擬拡散層の妥当性を得た。2.複雑境界内の二相流動計算が比較的容易な格子ボルツマン法を用いて拡散層内三次元二相流解析モデルを作製した。3.作製した解析モデルを用いて液透過解析を行い、同時に実施した水透過実験との比較から拡散層内部での凝縮水の透過状況の把握が可能となった。なかでも、疎水性の拡散層では液が特定の空隙のみを通り、細孔径分布を制御することで水の透過経路を制御できることが分かった。4.拡散層の空隙率、繊維径、繊維配向度、接触角をパラメータとして液透過解析を行い、含水率およびガスの拡散性との関係を把握した。5.これらの結果から最適拡散層の条件として、空隙率が大きく、濡れ性が小さく、細孔同士のつながりが良く、多くの微小細孔と液専用の大細孔をもつ構造が望ましいことが分かった。本解析条件内での具体的特性として、空隙率0.7、繊維径9〜15μm、繊維配向度60°、接触角140°とし、触媒層側にMPL(Micro Porous Layer)を設置することが望ましいことが分かった。また、解析および実験から微小細孔を持つMPLに貫通孔を設けることで水排出経路を作ること、すなわち細孔径分布に二つのピークを持つ拡散層構造を作製することで、ガスの拡散阻害の影響が低下し発電性能が向上することを明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
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