Project/Area Number |
07J08448
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Inorganic chemistry
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
利光 史行 The University of Tokyo, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2007 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2009: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 配位プログラミング / ポルフィリン配位子 / 界面超構造体 / マルチピリジルポルフィリン配位子 / 表面超分子格子 / 表面電気化学 / SurMOF / 外場刺激応答 / 可逆構造変換 / 自己集合多積層膜 / 分子ダイオード / ポルフィリン / 超分子格子 / マルチピリジルリガンド / 可逆な構浩変換 / 超分子磁性材料 / 外場刺激応答素子 |
Research Abstract |
さまざまな物理現象、化学反応を展開することの出来る場である「界面」に着目し、その幾何構造を制御することによる分子デバイスの創製を目指した研究をおこなった。具体的には、金電極表面上において、三次元的に精密に位置制御され、2平方nmを超える空孔を持つ錯体ネットワークの構築に成功した。さらに、ホスト分子として、レドックス活性な分子であるフラーレン(C60)を、電極への電圧印可に伴い吸脱着させ得ることを見いだした。 電極表面を修飾することは、その電気的性質を、新たに付与された物理的性質、化学的反応性、および構造的特性により、さまざまに変化させることが出来る。しかし、伝導体本来の性能を損なわないためには、化学結合を介した効率的な電子移動の制御が必須である。そこで本研究では、自由に配列を制御できる分子ワイヤを用い、界面での配位プログラミングを駆使して、電子移動、ホストーゲスト相互作用を緻密に組み込んだ化学素子の開発を検討した。これまでに得られている金電極表面上の錯体ネットワークは、世代的な積層を重ねることで、空孔部位数の増大、分子ワイヤ鎖長の伸長が達成された。さらに、構成単位となる分子には、亜鉛ポルフィリンを用いているため、ネットワークの拡張に伴い、光吸収に連動した電極応答の変化についても興味が持たれる。また、ホスト分子として、空孔のサイズ、環境に応じたさまざまな電子アクセプター性の分子を検討したところ、ポルフィリン格子に対するアクセプター能を有するフラーレンの、化学等量的、かつ可逆的な吸脱着を行うことに成功し、光電変換素子や光増感素子としての発展が期待される。これらの特性について、界面超構造の三次元構造解析を走査型トンネル電子顕微鏡で、そして分子集積能と光電変換特性について、電気化学QCMや光化学の測定を用いて明らかにした。以上の研究成果はより、ネットワークの構造を詳細に設計することで、任意の電子移動経路をパターニングできる次世代型分子回路としての応用が期待される。
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