Project/Area Number |
07J08533
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Fisheries chemistry
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
平山 真 The University of Tokyo, 大学院・新領域創成科学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2007 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | カシュウイガイ / 温度適応 / 高温耐性 / ユビキチン / メダカ |
Research Abstract |
メダカをはじめとする変温動物種の地域集団間で温度適応能が異なることが示されており、適応進化的観点のほか、育種など増養殖への応用との点で注目される。北アメリカ大陸沿岸の潮間帯に生息するカシュウイガイ(Mytilus californianus)の殻内温度は潮の満干に伴って変化し、生息地域によって大きく異なる。まず、アメリカ合衆国カリフォルニア州モントレー(北緯36°59')およびサンディエゴ(32°46')で採取したイガイを15℃で馴化し、26および30℃へ温度移行して各温度での致死率を経時的に調べた。その結果、30℃での致死率は両集団間で明確に異なり、モントレーおよびサンディエゴ集団の致死率はそれぞれ1日めで約25および0%、2日めで約60および5%、および5日めでともに100%に達した。次に、26および30℃へ暴露後3、6および24時間でのユビキチン結合タンパク質レベルをウエスタンブロット解析により調べたところ、26℃移行3時間後に一過的な増大がみられ、30℃では経時的な増大を示した。この結果から、高温処理により変性タンパク質量が増え、ユビキチン・プロテアソームシステムを介して除去されることが明らかとなったが、両集団間で明確な差はみられなかった。次に、メダカを含む他生物種で温度適応との関連が示唆される転写制御因子HMGB1の遺伝子発現と温度変化との関連を調べるため、イガイを野外の日周的な温度変化を模した温度移行実験に供し、その発現挙動を定量的RT-PCR解析で調べた。その結果、高温暴露時に同遺伝子の発現量が増大し、その後速やかにもとのレベルに戻り、その発現挙動は温度変化を繰り返しても同様の傾向を示した。本タンパク質が高温暴露時に各種遺伝子発現の転写に関与することが示唆された。本研究は変温動物の温度適応機構の一端を明らかにするものである。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)