支援の社会学――ハンセン病問題のアクチュアリティ――
Project/Area Number |
07J08658
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Sociology
|
Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
本多 康生 Tokyo Gakugei University, 連合学校教育学研究科, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2007 – 2009
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
|
Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
|
Keywords | 福祉社会学 / ハンセン病 / 社会学 / インクルージョン / 介護福祉学 / 生活ケア |
Research Abstract |
本年度は、日本のハンセン病療養所退所者が、社会生活においていかなる困難に直面し、現在どのような生活を送っているのかを、前年度の生活意識調査に基づき、家族・地域・医療の領域におけるインクルージョンの観点から考察する論文を学術誌に発表した。研究成果は、退所者の会および調査協力者に逐次的にフィードバックを行った。本研究への調査協力が発端となって一部地域で退所者給与金の遺族年金化への機運が高まり、遺族年金の問題が厚労省と統一交渉団との協議事項となるなど、間接的ではあるが、予想以上の成果があった。 また、2004年以降、実施している首都圏・関西圏の退所者の会に対する参与観察を継続し、関東・関西・九州地方等において、入所者、退所者、非入所者、家族、支援者等へのインタビューと各種資料収集を行った。これらのデータに基づき、退所者や非入所者が現在抱えている生の苦悩や実存を捉えることを目的とした論文執筆を進めている。 このように、研究代表者は、本研究課題において、質的記述研究デザインと量的手法を併用することによって、ハンセン病経験者の生の全体像を把握し、その生を多面的に支えることを目的として、理論・実証研究を進めてきた。特に、今まで明らかにされていなかった退所者の現状を統計的に解析し、インクルージョン論との接合によって、問題解消の端緒を付けることが出来たことは、意義があると考えられる。次年度以降の研究課題では、ハンセン病経験者の生の自律を支え、その阻害された家族・社会関係を回復するための統合的な支援の社会学理論の彫琢に取り組む予定である。
|
Report
(3 results)
Research Products
(7 results)