マウス胚性幹細胞における細胞外マトリックスの機能解析
Project/Area Number |
07J08758
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Developmental biology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
林 洋平 The University of Tokyo, 大学院・総合文化研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 胚性幹細胞 / 細胞外マトリックス / インテグリン / 無血清培養 / ES細胞 / 細胞外マトリクス |
Research Abstract |
胚性幹(ES)細胞は様々な組織に分化する能力を持つため、組織分化機構の解明に有用であり、再生医療への応用が考えられている。一方、各種細胞外マトリックス(ECM)成分は幹細胞に対して、その微小環境に存在する分子として自己複製、分化制御に重要であると考えられている。しかし、ES細胞の自己複製能の維持に対する細胞外マトリックス成分の影響の解明は十分には行われていない。 そこで、マウスES細胞の自己複製能の維持に対する細胞外マトリックス成分の影響を調べることを目的として研究を行っている。マウス胚性幹(ES)細胞を各種の細胞外マトリクス上で培養した結果、1型コラーゲン(ColI),4型コラーゲン(ColIV),ゼラチン(Gel),ポリDリジン(PDL)上では比較的未分化性が維持されているのに対し、フィブロネクチン(FN),ラミニン(LN)上での培養ではエピブラストへ分化が促進されることを見出した。さらに、この性質の変化には、インテグリンシグナルが関与しており、マウスES細胞はFN、LNに対するインテグリンのみを発現しており、FN、LNの刺激によってインテグリンが関与し、マウスES細胞の分化が誘導されることが明らかとなった。 次にマウスES細胞の分化誘導において、各種の細胞外マトリックスがどのように関与しているかを調べた。マウスES細胞からは、外、中、内の3胚葉の始源細胞に直接分化することが知られており、各種細胞外マトリクスを培養皿に塗布した状態の単層培養にて、マウスES細胞を無血清培地条件で分化誘導を行った。その結果、いずれの胚葉に対しても、FN,LN上でのみ効率よく分化誘導が行われ、その他の細胞外マトリックスでは細胞死を起こして、分化誘導が行われないことを見出した。この結果は、3胚葉への分化誘導には細胞外マトリックスが必須であることを示している。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)