Project/Area Number |
07J09085
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Functional materials chemistry
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
藤木 優壮 Kyushu University, 大学院・工学研究院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 有機メゾクリスタル / 有機ナノ結晶 / 結晶表面への分子修飾 / 面選択 / 金ナノ粒子 / 昇華性結晶 / ネットワーク構造 / 速度論に支配された結晶 |
Research Abstract |
我々は、有機ナノ結晶集合体「有機メゾクリスタル」の構築を目標として研究を行ってきた。メゾクリスタルとは、結晶や粒子が高度に集まって形成されたマクロな集合体のことを指す。有機ナノ結晶は、独自の電気、磁気、光学特性を有しているため、有機メゾクリスタルは、バルクの有機単結晶のような取り扱い易さだけでなく、それ自体がナノ結晶の特性を保持した新規な結晶材料となり得る。有機メゾクリスタルの構築が達成された際には、その社会的に与えるインパクトは非常に大きい。しかしながら、有機ナノ結晶どころかバルクの有機単結晶の表面にですら、集合体形成の駆動力となる相互作用基などを導入する方法は皆無であった。我々は現在までに、有機単結晶の結晶表面に機能性分子を修飾した、コンポジット有機結晶材料を構築することに成功している。具体的には、金ナノ粒子をL-シスチン有機単結晶に、またポルフィリン色素を1-ピレンメチルアミン塩酸塩有機単結晶に、それぞれ面選択的に吸着させることに成功した。 今年度は、ジ(4-ピリジル)ナフタレン-1,4,5,8-テトラカルボキシイミドとピレンからなる電荷移動錯体結晶を作製し、この結晶が、ピリジル基が存在する結晶表面と存在しない表面の2種類の結晶表面を持つことを明らかにした。この結晶の表面上で、パラジウム錯体のナノ結晶が形成されることを見いだした。さらに、このナノ結晶が速度論に支配された結晶で準安定状態にあることを示し、電荷移動錯体結晶のピリジル基がない{01-1}面にパラジウム錯体のナノ結晶が選択的に堆積しやすいことを明らかにした。有機結晶の結晶表面が、速度論に支配されたナノ結晶成長の場として働くことを示すことに成功した。この結果は、メゾクリスタルの形成過程において結晶表面上で起こるダイナミクスについて示唆を与えるものである。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)