Project/Area Number |
07J09311
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Educaion
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
池田 雅則 The University of Tokyo, 大学院・教育学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2007 – 2008
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
|
Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 明治時代 / 私塾 / 地域指導者層 / 遊学 / 文芸教育 / 中等教育 / 青少年教育 / 青少年教育施設 / 日本 / 農村指導者層 / 教養教育 / 漢学塾 / 各種学校 |
Research Abstract |
最終年度となる本年度は、史料・先行研究の収集・整理を進めるとともに、研究成果について学術誌への発表をした。 史料の収集・整理については、不足する史料についての収集を行った。史料収集を、東京都港区(東京都公文書館)、東京都文京区(東京大学史史料室)、山口県山口市(山口県文書館)、新潟市(新潟県立文書館・新潟県立図書館)で実施した。 研究成果の発表については、第一に、漢文教養が地域にとどまる指導者層だけでなく、都市へ遊学した者にも必要な教養内容であったため、その教養を伝授する漢学塾が地域に確固たる地位を築きえたことを明らかにした(「明治の漢学塾と青少年の教養形成-新潟県長善館における文芸教育を事例として-」『青少年教育フォーラム』9号)。第二に、漢学塾で学んだ青年の学習遍歴を辿ることで、漢学塾が当時の学習遍歴において欠かすことのできない確固たる役割をもっていたことを明らかにした(「遊学者の日記からみる明治10年代の学習遍歴とアーティキュレーション」『中等教育史研究』16号)。第三に、農村の地域指導者層を多数集めていた学塾が、20世紀への転換期にあってその性格を変容させていくことを明らかにした。すなわち、制度的な中等教育が確立されていくとともに、学塾が上級学校への進学予備的な役割を低下させていった一方で、地域指導者層としての態度および教養形成という役割が顕在化していく過程を示した(「19-20世紀転換期における農村の塾と館主の変容-新潟県長善館をめぐる「中等教育」・「青年教育」・「地域指導者層育成」-」『研究室紀要』35号)。 以上の成果により、1870年代から1910年代に至る、基礎教養を教授する教育施設の性格変容の過程について明らかにすることができた。研究実施計画に沿った成果が得られたといえる。
|