Project/Area Number |
07J09350
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Virology
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
榊原 佳織 (矢田 佳織) Osaka University, 医学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | EBV / BCR / 胚中心 / Akt / affinity maturation / protein kinase C / PKN1 / 免疫寛容 / TRAF3 |
Research Abstract |
EBV感染によるB細胞修飾、非感染時におけるB細胞分化機構を解明するため、B細胞生存・分化に関与する因子の解析が必須である。そのためにEBV形質転換に必須であるウイルス膜タンパクLMP1、B細胞分化活性化に重要なCD40のそれぞれに会合するアダプター因子TRAF3に会合するproteinkinase N1(PKN1)における生体内機能の解析を行ってきた。昨年度の解析よりPKN1ノックアウト(KO)マウスは自己免疫疾患を発症し、B細胞レセプター(BCR)シグナルによって過剰の細胞増殖を示し、PKN1がその下流に存在するAktを抑制的に制御することを見出してきた。本年度はさらに以下のことを見出した。胚中心(GC)はBCRによる抗原認識によってB細胞増殖性シグナルによって形成されるが、PKN1KOマウスでは恒常的なGCの形成が認められた。通常では抗原を免疫した際にその抗原に対するaffinityを高めるためにBCR組み換えよりアミノ酸変異が起こるが、PKN1KOマウスではその変異が少なく抗原に対するaffinityが低下することが明らかとなった。また過剰なBCRシグナルよりB細胞の細胞死を誘導した場合、野生型と比べてPKN1KO細胞では細胞死に対する抵抗性を示した。すなわち抗原と結合しないB細胞はアポトーシスを起こし抗原特異的なB細胞のみが増殖・生存するが、このB細胞の選択においてPKN1が関与していることが考えられる。BCRシグナルを負に制御し、抗原に対するaffinityを制御するPKCファミリーはこれまで知られておらず、PKN1がこの分子機構に関与していることを明らかとしつつある。またTRAF3会合因子として見出したTRAF3 interacting protein3(T3ip3)はGCに発現するBc16と会合することが報告されているがその機能は不明である。我々が樹立したT3ip3KOマウスの解析より、リンパ球分化には影響は認められなかったが、T細胞増殖が低下することが見出された。このことがB細胞機能に関与するか否かを検討することは今後の課題である。これらの解析をもとにEBVが関与B細胞分化・修飾機構を解明する一端になることを期待している。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)