オカダ酸による骨芽細胞のアポトーシスとNF-κBのリン酸化およびその部位
Project/Area Number |
07J09823
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Morphological basic dentistry
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
尾崎 明子 The University of Tokushima, 大学院・ 口腔科学教育部, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2007 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | オカダ酸 / NF-kBp65 / 転写因子 / リン酸化 / アポトーシス |
Research Abstract |
タンパク質脱リン酸化酵素阻害剤オカダ酸はヒト骨芽細胞にアポトーシスを誘導すること,またNF-kBp65のリン酸化を亢進し,転写活性を促進することが明らかとなっている。このときオカダ酸が阻害するリン酸化酵素がPP1なのかPP2Aなのかを同定するために,PP2AよりPP1を強く阻害するタンパク質脱リン酸化酵素阻害剤カリクリンAでヒト骨肉腫由来骨芽細胞MG63を処理し,オカダ酸処理のものと比較した。その結果,オカダ酸処理によりPP2Aが阻害されている可能性が示された。また,オカダ酸処理によりNF-kBp65の529番目と536番目のセリン残基でリン酸化が亢進することが明らかとなったが,そこに関与するキナーゼは未知のままである。そこでMG63細胞にCK2阻害剤またはIKKs阻害剤を作用させ,オカダ酸によるリン酸化状態を調べたところ,Serine529のリン酸化にはCK2が,Serine529とSerine536のリン酸化にはIKKsが関与していることが判明した。このことから,オカダ酸作用によるSerine529とSerine536のリン酸化はNF-kB機能においてそれぞれ別の役割を担っていることが示唆された。これらの結果は,NF-kBのリン酸化と転写調節機構を解明する手がかりになると考えられ,さらにはNF-kBが関与するアポトーシス誘導機構の解明,ガン治療法や慢性炎症性疾患治療法の開発に繋がるものである。これらの研究に平行してGFP-NF-kBのS276A,S529AおよびS536Aの変異をMG63細胞に導入した細胞株を樹立した。これらを用いることで,オカダ酸によるリン酸化部位を直接特定し,その細胞内移行を観察することができるため,今後の研究に非常に有用である。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)