GM3 only miceの神経変性における免疫反応異常の意義と分子機構の解明
Project/Area Number |
07J10158
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Pathological medical chemistry
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
大海 雄介 Nagoya University, 大学院・医学系研究科, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2007 – 2009
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
|
Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2009: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | ガングリオシド / 資質ラフト / 補体 / ノックアウトマウス / 炎症 / 脂質ラフト / C3 / Ly49B |
Research Abstract |
我々はGM3以外のガングリオシドが欠損したノックアウト(DKO)マウスを作成し、神経変性に関与する標的遺伝子を同定した。以前までの研究により、神経組織の遺伝子プロファイリングの結果、炎症・免疫に関連する遺伝子が補体遺伝子を含む8種あり、糖脂質の欠損がGPIアンカータンパク質である、補体制御因子CD55の脂質ラフトへの局在を変化させ、神経組織に異常な補体活性化をもたらし神経変性を起こす事が分かってきた。 そこでDKOマウスにさらに補体遺伝子C3をノックアウトしたマウスをかけ合わせトリプルノックアウト(TKO)マウスを作成し、小脳の炎症や神経変性を検討したところ、TKOマウスでは、DKOマウスにみられる小脳の萎縮やプルキンエ細胞の欠失が改善し、さらにDKOマウスで亢進したサイトカインの発現量がTKOマウスで減少しするとともにC1qの沈着も減少した。また、DKOマウスでみらるミクログリアの集積も減少した。しかし、アストロサイトの増加においては変化が見られなかった。 このように、ガングリオシドの欠損は脂質ラフトの異常を招き、その結果、補体活性の亢進を引き起こして、異常な炎症反応が惹起されること。これらの結果により神経変性が引き起こされること等が示唆された。また、その炎症反応や変性細胞が補体遺伝子C3をノックアウトする事により、大きく抑えることが出来た事実は、ガングリオシドが補体系の制御に重要な役割を果たしていることが示された。 これらの結果は、PNASに掲載された。
|
Report
(3 results)
Research Products
(13 results)