エチレン生合成を司るACC合成酵素のリン酸化による制御機構に関する研究
Project/Area Number |
07J10368
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
植物生理・分子
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
上吉原 裕亮 Nagoya University, 大学院・生命農学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2007 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2009: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | エチレン / ACC合成酵素 / 翻訳後制御 / リン酸化 / 果実成熟 / プロテインホスファターゼ |
Research Abstract |
植物ホルモンの一つであるエチレンは、高等植物の一生を通し、生長・分化の調節および外的刺激に対する防御応答において重要な役割を果たしている。また、エチレンは果実の成熟や花卉・蔬菜の老化を促進する作用を持つため、本研究内容は実用面においても極めて重要な課題である。 申請者は、エチレン生合成の律速酵素であるACC合成酵素のリン酸化・脱リン酸化による代謝回転制御に着目し、植物におけるエチレン生合成調節機構の解明を試みている。ACC合成酵素は翻訳後にリン酸化され安定型となり、脱リン酸化によって不安定型となり分解へと導かれる。 ACC合成酵素には2種類のプロテインキナーゼCDPKとMAPKによってリン酸化される部位があり、ACC合成酵素が安定状態を維持するためには、両方のリン酸化が必要であることが明らかになった。また、申請者は昨年度、シロイヌナズナ変異体rcn1を解析し、ACC合成酵素の脱リン酸化を担うプロテインホスファターゼ(PPase)としてPP2Aを候補に挙げた。PP2AはA,BおよびCサブユニットからなる三量体である。当該年度は試験管内でそれらを再構成させ、PP2Aの生化学的な性質の解析を行った。その性質はPP2AがACC合成酵素の脱リン酸を担っているという可能性を支持するものであった。 ACC合成酵素のリン酸化による翻訳後制御機構を解明し、エチレン生合成調節機構の全体像を明らかにすることにより、果実や花卉の貯蔵法を改良していくことが可能であると考えられる。
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Report
(3 results)
Research Products
(6 results)