Project/Area Number |
07J10446
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Electron device/Electronic equipment
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
田中 健巧 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2007 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2009: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 強誘電体 / 高密度記録 / プローブメモリ / サーボ・トラッキング法 / SNDM / 走査型非線形誘電率顕微鏡 |
Research Abstract |
現在最も世界で記録デバイスとして使用されているHDDや、CD,DVDといった光学ディスク記録に代表されるメディア上記録再生ヘッドが走査する記録ドライブはデータの信頼性を高めたり、高S/Nレートでのデータ再生を行うために記録ヘッドが常にトラック列中央を走査する位置制御機構が設けられている(サーボ・トラッキング法)。一方で強誘電体記録方式には現在まで有効なサーボ・トラッキング法の報告例は少ない。今回微小な記録ビットからなるトラック列を高精度にトラッキングするため、初めにシステムを構成する走査型プローブ顕微鏡のピエゾステージおよび強誘電体の分極方向を判別する走査型非線形誘電率顕微鏡(SNDM)の周波数特性(伝達関数)を実測および回帰分析において求めた。有効に機能する補償器としてKanazawa UNIV.のAndoらが提唱する動的PID法を用いることにした。動的PID法とは、補償器への入力信号の大きさによってPID補償器の比例ゲイン、積分ゲイン微分ゲインの大きさが変わる補償法である。この動的PID法のメリットとしてSNDMに重畳するノイズによる記録再生ヘッド位置の誤制御を抑止できること、また周期分極構造からなるサーボマークが記録再生ヘッドの走査方向に対して厳密に直線状に配向できず、ドメインバンダリに多少のガタつきが存在する場合においても記録再生ヘッドを目標とする位置近傍に近づけることができるということが挙げられる。これらの系を用いて記録ビットが64×64点の多数点からなり複雑に配列されたいわゆる実データに関して記録密度1Tbit/inch^2のトラッキングデータ記録再生実験を行った。得られた結果に対してビット誤り率(BER)を評価した。この時のBERは2.0×10^<-3>と計算された。次にサーボ領域におけるエラー信号(SNDMからの出力電圧)について解析した。SNDMにはノイズが重畳するため、エラー信号が厳密な意味で0Vになることはないが、時間の経過と共にエラー信号が0Vに近づくこと、時間が十分に経過したのちSNDMが実情もちうるノイズ出力とほぼ同程度だったため、記録再生ヘッドの自動制御が有効に機能したと考えられる。位置精度を大きく見積もったとしても、目標値から約2nm_<pp>程度の精度を有していることが分かった。また今回構成した系において±5nm程度は補償可能であることが分かった。さらにこの時ステージに入力される電圧信号データを計算機上で先に求めたステージの伝達関数に入力することで実際には観察することのできないステージの動きについてシミュレーションを行い確認したところ、ステージは所望の動きをしていることが分かった。
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Report
(3 results)
Research Products
(9 results)