Toll-like receptor遺伝子数の増減にみる自然免疫の進化
Project/Area Number |
07J11137
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Evolutionary biology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
日比野 拓 The University of Tokyo, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 棘皮動物 / ウニ / toll-like receptor / 自然免疫 |
Research Abstract |
ウニゲノム上に存在する222種類のToll-like receptor(TLR)の塩基配列をもとに21グループに分け、グループ毎にプライマーを構築した後、QPCRにより成体の組織やウニの発生ステージにおけるTLRグループの発現パターンを調べた。ウニ成体においては、血球細胞で2つのTLRグループが強い発現を示した。一方、発現がほとんど見られないグループは全グループの半分を占めた。発生過程においては、発生初期にはすべてのTLRグループの発現はほとんど見られず、また1、2週間経過したプルテウス幼生でも同様にすべてのTLRグループの発現はごく微量であり、発生段階による大きな違いは見られなかった。高感度Whole mount in situ hybridization(WMISH)によりプルテウス幼生でのTLR発現領域を調べる試みをしたが、発現量が低いため検出はできなかった。人工海水での飼育では、TLRはプルテウス幼生内でほとんど発現していないことが分かった。つぎに、プルテウス幼生を自然海水中で発生させ、自然状態での病原菌の感染によりππの発現に変化が生じるどうかを調べた。ウニ成体ではリボ多糖によって、補体63やウニ特有の遺伝子185/333の発現量が血球細胞で著しく上昇することが知られている。自然海水と人工海水で飼育したプルテウス幼生での発現量を比較したところ、C3と185/333as現量は自然海水飼育により、著しく上昇されていることが明らかになった。一方、ウニTLRは自然海水と人工海水飼育を比較して、発現量が2-3倍に増加したグループもあったが、それでも発現量は非常に低く、WMISHでは発現領域を明らかにすることはできなかった。今後はウニ血球細胞でのππの発現パターンに焦点を当て、グループ毎から個々の遺伝子レベルでの発現パターンの解析を行っていきたい。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)