Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Research Abstract |
本研究では高品質なミニブタ体細胞クローン胚を作製し,その胚よりGFP遺伝子導入した多能性胚性幹細胞を樹立するとともに,作出したクローン個体にその樹立した細胞を移植することで自家細胞由来胚性幹細胞移植モデルミニブタの開発を目的としている。研究最終年度は,高品質なミニブタ体細胞クローン胚盤胞期胚を作製すると共に,それに由来する多能性胚性細胞の樹立を目的とした。1)体外発生培地の改良において,ブタ体外発生培地として一般的に使用されているNCSU-23を用いた場合に比べ,ブタ卵管液の組成を基に作成した体外発生培地であるPZM-5にBSAを添加したmPZM-5を用いることで胚盤胞形成率およびアポトーシス出現率が改善されることを明らかにした。2)4細胞期においてミニブタSCNT胚3個を集合させることで内部細胞塊(ICM)および栄養外胚葉(TE)細胞数が増加し,更に未分化マーカーであるOct3/4発現細胞の割合が増加することを明らかにした。3)電気化学的細胞呼吸測定技術を開発し,その技術を用いた新規非侵襲的SCNT胚の品質評価技術を確立した。これにより,これまで不可能であったSCNT胚の生理学的アプローチによる高品質胚の選択を可能にした。4)今回開発しか技術により得られた高品質ミニブタSCNT胚に由来する多能性細胞の樹立を試みたところ,未分化状態を維持していると思われる細胞コロニーが出現し,そのコロニーは2継代目まで観察された。以上,本研究で開発したミニブタSCNT胚作出技術は高品質な胚を獲得するうえで極めて画期的な技術であること,さらにSCNT胚に由来する多能性胚性細胞の樹立には胚の品質が大きく影響することを明らかにした。
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