抑制性神経細胞の誕生領域に特異的な挙動を制御するメカニズムの解析
Project/Area Number |
07J11301
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Neuroscience in general
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
金谷 繁明 Keio University, 医学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 尾側基底核原基 / 抑制性神経細胞 / 細胞移動 / Caudal migratory stream / COUP-TFII / 局所遺伝子導入法 / 局所的遺伝子導入法 |
Research Abstract |
大脳発生期の尾側基底核原基(CGE)にて誕生する抑制性神経細胞は、尾側へ向かう領域特異的な移動様式CMS(尾側細胞移動経路:Caudal migratory stream)を示す。我々はCMSがCGE特異的に観察される事から、CMSがCGE特異的に発現する遺伝子により制御されているのではないかと考え、CGEに特異的に発現する分子を探索した結果、COUP-TFII(申請書ではCGES1とした)がほぼCGE特異的に発現していることを見出した。昨年度の研究においては、CGE細胞にてsiRNAを用いてCOUP-TFIIを抑制した場合、CMSの移動が抑えられ、逆にMGE細胞においてCOUP-TFIIを強制発現させた場合において、CMSが誘導されることを示した。本年度の研究では、CGE以外のCOUP-TFII陽性領域においても尾側細胞移動経路が観察され得るのかを検証した。 胎生13.5日目においては、COUP-TFIIはCGEのみならず腹側と背側のMGEにも発現が見られる。そこで我々は、局所遺伝導入法により腹側MGEからの移動細胞を可視化したところ、腹側MGEからも顕著に尾側へ細胞が流れCMSを形成していることを見出した。この結果は、我々が示したCOUP-TFIIによりCMSが制御されているという結果をさらにサポートするものである。またこの結果はCOUP-TFIIの発現により、CMSがCGEだけにとどまらず、"COUP-TFIIが発現する領域"という広い範囲において発現分子特異的に制御されている可能性を示すものであるため、現在COUP-TFIIが発現するその他の領域においてもCMSが観察されるかどうか、そして腹側MGEから由来する細胞がどのような細胞であるかどうかを検証中である。本年度は以上の結果を科学専門誌Journal of Neuroscience誌に発表した。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)