ビス(ホスフィン)ボロニウム塩を利用するかさ高いジホスフィン類の新規合成法の開発
Project/Area Number |
07J13303
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Synthetic chemistry
|
Research Institution | Tokushima Bunri University |
Principal Investigator |
山本 嘉一 Tokushima Bunri University, 香川薬学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2007 – 2008
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
|
Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | ホスフィン配位子 / ジホスフィン / P-キラルホスフィン / ヒドロエステル化 / 不斉水素化 / ジボスフィン / ボロニウム / 芳香族求核置換反応 |
Research Abstract |
本研究はかさ高いジホスフィン配位子の新規合成法を開発する目的で行ってきた。近年、かさ高いホスフィン配位子を用いた各種遷移金属触媒反応が盛んに研究され、かさ高いホスフィン配位子の有用性が示されている。しかし、それ自身の立体障害のため合成が困難である。特に、かさ高いジホスフィン配位子に関してはその構造が制限され、これまでに十分な議論が行われていなかった。そこで、私は今までに合成が困難であった隣接位に二つのホスフィノ基を有するジホスフィノベンゼン誘導体の合成法の開発研究を行った。 前年度に確立した"ビス(ホスフィン)ボロニウム塩を利用したかさ高いジホスフィノベンゼン誘導体の合成法"を用いて合成した各種ジホスフィン化合物についてその有用性を確認する意味から、種々の遷移金属触媒反応への適用を検討した。ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノ)ベンゼンはオレフィン類のパラジウム触媒ヒドロエステル化反応にて高い位置選択性で直鎖型の生成物を与えている。また、リン原子上に不斉中心を有するジホスフィンのロジウム錯体については、デヒドロアミノ酸をはじめとするエナミド類の不斉水素化をきわめて高い活性と選択性にて触媒することが明らかにした。また、芳香族複素環化合物の不斉水素化においては、イリジウム錯体が2-置換キノリン誘導体の不斉水素化を90%の不斉収率にて触媒することが明らかになった。ジホスフィン合成の鍵中間体として合成したビス(ホスフィン)ボロニウム塩に関しても、銅触媒によるアルデヒド類へのアルキル亜鉛の1,2-付加反応において、初期検討ながら60%以上の不斉収率を与えることを確認している。
|
Report
(2 results)
Research Products
(3 results)