スパイン構造改変が海馬興奮性神経細胞の恒常性、可塑性、および生存性へ及ぼす影響
Project/Area Number |
07J40091
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
山口 陽子 (白石 陽子) Nagasaki University, 大学院・医歯薬学総合研究科, RPD特別研究員
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Keywords | 海馬神経細胞 / 長期初代培養 / スパイン形態 / 発達 / 老化 / リン酸化チロシンアダプター / Shc |
Research Abstract |
興奮性神経細胞におけるスパインの存在意義を解明するために、初代培養系海馬神経細胞のあらゆる発達段階におけるスパイン形態を人為的に操作し、その結果誘導される神経細胞の恒常性・可塑性・生存性の変化を解析する。近年、興奮性神経細胞のスパイン形態が成熟したものほど生理機能の亢進があるような解釈がなされているが、では実際、スパイン形態に異常を示す脳疾患における興奮性神経細胞に成熟スパインを人為的にレスキューさせてやり生理機能の回復を図ることが可能であるのか、あるいは、スパインを幼弱化させることにより老化神経細胞の若返りを図ることが可能であるのか、その治療的研究展開に至る可能性を探るために、培養神経細胞を用いたin vitroレベルの基礎研究を充実させていくことが、本課題の最終目標である。本年度の研究実施計画では、ラット胎児の海馬神経細胞の培養期間をそれまで培養技術の限界であった2ケ月までと設定しており発達途上の神経細胞の操作をメインに行う予定であったが、本年度得た研究成果のひとつとして、1年近く培養神経細胞を長期維持できるシステムの構築に成功し、神経細胞老化のプロセスが試験管内で再現されていること(in vitro aging)を実証できた点が挙げられる。このin vitro agingシステムの確立により、これまで困難であった神経細胞の外部環境操作が可能となったほか、単一細胞レベルさらには神経細胞スパインなど微小構造レベルにおける老化現象の観察が可能となった(第29回基礎老化学会奨励賞受賞)。一方、スパイン形態の操作ツールとして使用する計画であるスパインモルフォジェン(リン酸化チロシンアダプターN-Shc/ShcC)を介したスパイン形態制御に関わる細胞内シグナルカスケードを同定し、スパイン形態制御メカニズムの解明に向けても研究が進展した(第30回神経科学大会にて発表)。
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Report
(1 results)
Research Products
(9 results)