アルツハイマー病における書字障害の特徴-経時的変化と認知機能障害間の関連-
Project/Area Number |
07J40102
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
林 敦子 Tohoku University, 大学院・医学系研究科, 特別研究員(RPD)
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Project Period (FY) |
2006 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Keywords | アルツハイマー病 / 書字障害 / 認知機能 / 経時的変化 |
Research Abstract |
本研究では、アルツハイマー病の神経心理学的特徴、とくに書字障害の障害特徴を把握するために、書字と他の言語機能(理解・語彙知識等)との関連、さらに記憶や構成といった認知障害間の関連性を見出し、どのような認知機能障害に伴って書字の障害が出現するのかを経時的にみていく。アルツハイマー病の場合、読みは比較的保たれるものの、書字については比較的早期の段階から障害されるといわれるが、はっきりとはわかっていない。書字障害は言語機能の障害にいくつかの認知障害が重なり合って現れる症状と考えられる。軽度アルツハイマー病、MCI(軽度認知障害)、健常者の各群を多数集める横断的検討を行なう。その検討を基にアルツハイマー病の認知機能障害を的確に評価し、アルツハイマー病患者の日常生活活動障害の評価や介護者の認知機能障害に対する理解を深めるのに役立つ知見を得ることを目的とする。 書字について、書字課題(自発書字、書き取り、写字)をおこない、被験者群の違いを検討した。認知課題(言語、記憶、構成、注意)についても課題を行い、分析を進めた。書字に関しては文字や単語の誤りについて分類し、語彙・意味理解、注意、記憶、構成等の課題、MMSE、ADAS-Jcog.等の神経心理検査や下位項目の得点、痴呆の重症度評価法(CDR)との相関についても検討を行った。脳画像(SPECT)所見でみられる血流低下部位と書字障害との関連についても検討をしているところであり、結果を考察し、まとめているところである。これらの結果の一部を、国内での学会、海外での神経心理学会において発表することを予定している。研究の遂行に当たっては十分に配慮するとともに被験者の同意書を徴し、プライバシーを厳重に保護して研究を進めていく。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)