Project/Area Number |
07J45055
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
阿部 穣里 Tokyo Metropolitan University, 理工学研究科, 特別研究員(RPD)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 相対論的分子理論 / 同位体化学 / 重元素化学 / 量子化学 / Dirac方程式 / 質量非依存同位体分別 / 相対論 / 電子相関 / パリティ時間対称性 / 同位体効果 / 重元素 / 分子理論 / 高精度 |
Research Abstract |
本研究課題では、相対論的な量子論分子理論を分光学的精度で構築し応用することが目的であった。具体的には、4成分Dirac法に基づいた電子相関理論の開発と、CP対称性破れに起因する1電子の電気双極子モーメント(EDM)を求める研究が主なテーマであった。電子相関理論開発については、ソフトウェアが様々なマシン上で安定に稼動するか等、克服すべき問題が残っており、ソース公開まではまだ時間を要する。EDMの研究では、実際に実験を行っている京大の研究室と議論を重ね、まずEDMを測定する分子を作成するために必要な波動関数の情報を提供した。どちらの研究も、学術論文執筆には至っていないが、この2年間で大きな進展があり今後確実に論文化される。さらにEDMの研究中、原子核と電子の相互作用を考察し、これまで考えられてこなかった、分光学的精度を要求する事象に遭遇した。それが同位体の核の体積効果である。同位体は原子核の質量のみならず、体積も異なり、核内部の電荷分布も若干異なる。これが理由で、同位体分別、分離が行われたりするという実験事実を、相対論的分子理論の面から捉えなおした。さらに理論計算が実験値を高精度で再現することを説明した。この同位体の核の体積効果では、原子核がゆがんで、核の大きさにばらつきが出る同位体において、質量数に依存しない同位体分別が現れる。この質量非依存同位体分別は、同位体比を用いた宇宙化学や地球化学の分野で重要である。例えば、隕石中の質量非依存分別の起源がもし核の体積効果なら、これまで超新星爆発として捕らえてきた事象は誤りとなり、宇宙の歴史に修正が必要になる。こうした議論に対して、現象をうまく説明する仮説を打ち立て証明する際、理論計算による研究は重要な役割を担う。今回の申請者の研究で、今後の宇宙・地球化学分野での理論計算に対して、礎を築くことができた。
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