Project/Area Number |
07J52613
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Endocrinology
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田浦 大輔 Kyoto University, 医学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2007
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
|
Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | SVF / 脂肪分化 / アデノシン / CD73 / 体性幹細胞 |
Research Abstract |
脂肪組織から脂肪細胞を除いて得られるSVFをフローサイトメトリーを用いて解析し、これらの中に含まれていると考えられている間葉系幹細胞の同定・単離を目指した。各間葉系幹細胞マーカーの発現群、非発現群に分け、それぞれに対して脂肪誘導をかけることにより、各マーカー陽性、陰性群での脂肪誘導効率を比較検討した。この結果、CD73(+)細胞はCD73(-)細胞に比し顕著に脂肪誘導効率が高く、他のマーカーにおける差異よりも大きかった。CD73(+)細胞群の詳細な解析をおこなった結果、CD73(+)細胞は同時にCD90、CD105、CD166を発現、一部がCD34を発現し、CD45非発現の均一な細胞集団であることが判明し、これは骨髄由来間葉系幹細胞で提唱されている性質とほぼ一致しており、脂肪組織から間葉系幹細胞を単離・同定する際にCD73が単独でも使用できる有用な間葉系幹細胞マーカーであることが判明した。次に脂肪再生療法への応用を目指し、in vivoでの移植実験を行い、CD73(+)細胞を用いた場合に移植効率が高いことを示した。CD73はAMPをアデノシンに変換する働きを持つ酵素、ecto-5'-nuclreosidaseであり、またアデノシンが脂肪細胞に対するインスリン作用の増強や脂肪分解抑制作用を持つことは広く知られている。このため、CD73が機能的にも脂肪組織内の幹細胞→成熟脂肪細胞への分化に関わっている可能性を考え、SVFを用いて脂肪分化誘導にアデノシンアゴニスト、アンタゴニストが影響を与えるかどうかを検討した。結果、アデノシンアゴニストを添加するとSVFからの脂肪誘導は充進し、アンタゴニストを添加すると脂肪誘導は抑制された。CD73が脂肪組織内での脂肪分化に機能的意義を持つ可能性を示せたと考える。
|